6月上旬、人気テレビ番組「激レアさんを連れてきた。」が、「元引き籠もり少年が、ヴィジュアル系バンドマンとしてメジャーデビュー、その後、一流エステティシャンに転身」という形で一人の男性を取り上げた。その放送は大きな話題を集め、出演した本人のtwitterやInstagramはたった一晩でフォロワー数が数千人増加。一時期はトレンド入りを果たすなど、プチブレイク現象を起こしていた。その人物が、ここで紹介しているヒィロさんになる。
小学生の頃からヴィジュアル系バンドに憧れ、「僕はヴィジュアル系のバンドマンになる!!」強い決心を胸にダイエットを始めれば、引き籠もり生活も脱却。それどころか、ν [NEU]というバンドでメジャーデビュー。しかも、他のバンドではあり得ないメジャーなレコード会社を4社渡り歩く離れ業を実現。本当なら渋谷公会堂(現LINE CUBE SHIBUYA)でのワンマン公演をきっかけに、さらに大きな舞台へ進出するはずだったが、活動5周年を記念した渋谷公会堂でのワンマン公演のチケットを完売させながらも、バンドは解散。そこからヒィロさんは、エステティシャンとしての道へ進み、今やプライベートエステサロン『Lily』のオーナーであり、化粧品『DearLily』を開発する株式会社イノセントリリーの代表として忙しい日々を送っている。同時に、変わらず音楽活動も続けているように、今も彼は「美容」と「音楽」二つの道で自身を追求し続けている。
開業1年を経たずに、エステサロン『Lily』は予約を開始すれば、その月の予定が2分で埋まる「予約を取れない超人気店」に成長。その理由も、ヒィロさんのエステティシャンとしての技術の高さはもちろんだが、そこに+αとして、ヒィロさんを強く求める人たちが後を絶たない理由があった。それが、「訪れた人の心を綺麗にしてくれる」ことだった。そんなヒィロさんのインタヴューを、ここにお届します。
きっと、こういうことを「跳ねる」というんでしょうね。
──「激レアさんを連れてきた。」に出演しての反響は、どうでした?
ヒィロ 想像以上でしたね。昨今、テレビ番組の影響は弱まってきたという話を聴きますけど。僕に関しては、twitterやInstagramのフォロワー数が一晩で数千人増えれば、お店や化粧品の問い合わせや注文も数多かったように、かなりの影響力を感じていました。きっと、こういうことを「跳ねる」というんでしょうね。
──それを経験したわけですね。
ヒィロ そうなんです。でも、ν [NEU]というバンドで活動していた時代にも「跳ねる」経験をしたことはあります。当時、シドさんが日本武道館で開催したイベント公演に呼んでいただき、シドさんファンの前でライブを行ったところ、予定していた渋谷AX(現在は閉館)のチケットが、翌日一気に500枚売れたという経験もありました。今回はそれ以上の規模ですが、あのときと同じ「跳ねたな」という感触を僕は覚えていました。
──今もミュージシャンとして活動を行ないながら、でも、軸はエステティシャンへと置いています。その転身、ヒィロさん自身は違和感を覚えることはなく今の道への流れを作ってきたとも伺いました。
ヒィロ ここに至るまでの流れに、僕自身違和感を覚えたことは一度もないです。「激レアさんを連れてきた。」の中でも紹介しましたけど。もともと僕はデブすぎていじめられ、4年間学校に行けなくなった引き籠もりの少年でした。そんな僕が変わるきっかけになったのが、当時テレビで見た「BREAK OUT」という番組を通しヴィジュアル系バンドに触れたことからでした。そのときに受けた衝撃をきっかけに、僕は「ヴィジュアル系バンドになる」と決意。その意志のもと実際にヴィジュアル系バンドを始めれば、今も、その道を追求し続けています。
僕が痩せたのも、ヴィジュアル系バンドを始めるためだし、容姿や体型を含めた美容面にコンプレックスをもっでいたからこそ、それを克服するために美容も研究していました。音楽も美容も、ヴィジュアル系バンドを始めるために当たり前に追求してきたこと。それもあったので、ν [NEU]を解散し、活動の比重を美容に向けたのも、僕にとっては当たり前の進むべき道でしたね。
──バンド活動を終えた場合、別の職業に着きながら、音楽活動からまったく遠ざかるか、軽い趣味程度に抑える人たちがほとんどの中、ヒィロさんは、今も美容と同時に音楽面にも100%の力を注いでいます。二つの道を本気で追求し続ける姿勢は、素直に「凄いな」と感心してしまいます。
ヒィロ 両方とも全力で継続していけることは、本当にありがたいですよね。ν [NEU]の解散を決めたとき、僕自身、音楽活動からすっぱり身を引く気持ちでいました。当時数多く持っていたベースもほとんど売り払えば、アンプなどの機材も処分。メンバーたちにも、「自分はもう音楽の道には戻らないから、もしみんなが音楽活動を今後も続けるのであれば、ν [NEU]を解散したらもう会うことはない」とまで言ってましたからね。
だけど解散を発表し、最期の全国ツアーをやっていく中、すべての会場にとても多くの人たちがν [NEU]との別れを惜しむように足を運んでくれました。その人たちの姿を観ながら感じていたのが、「ここまで本気で僕等の音楽を好きでいてくれる人たちがいるのに、その人たちの前から消えてしまうのは失礼だな」という想い。解散を決めてたとはいえ、逆に「自分は、この子たちの前から消えちゃいけない」想いがどんどん強くなりました。だから、ν [NEU]を解散して以降も、以前ほどのペースではないとはいえ、僕は止まることなくライブ活動を継続し続ければ、「この子たらの目に見える場所にずっといよう」という想いから、音楽活動も続けているわけなんです。
▲ν [NEU]の解散ライブ渋谷公会堂の写真
──だから、ν [NEU]を解散して以降も、ヒィロさんはステージに立ち続けているんですね。
ヒィロ 僕は、小さい頃からずーっと変身願望の塊のような人。今でも変身したいし、変身するために自分を磨いている。それは、ヴィジュアル系バンドマンを目指しだしたときからずっと変わらない気持ち。自分が変身できる場所は、やはりヴィジュアル系のメイクをし、ヴィジュアル系バンドのメンバーとしてステージに立ち、そこでベースを弾くこと。それがなくなってしまったら、自分でいれなくなる。だから音楽活動も、止めることなくズーッとやり続けています。
▲ν [NEU]メンバー、色々あったけど再集結した写真
「好きを仕事にすることほど、ときにはつらいこともないよ」と逆に言いたい。
──バンドを解散以降、エステティシャンの道へも本格的に進み出しました。その道も、過去に研鑽を積んできた経験が最初から生きていたそうですね。
ヒィロ もともと美容が好きで自主的に学んでいたとはいえ、バンドを解散するまでは美容を仕事にしようとは正直思っていませんでした。
僕がバンドを解散したときの年齢が32歳。この歳から会社員として就職をするのは難しいこと。それ以前に、僕の身体には入れ墨が入っています。しかも、シャツを着ても見えてしまうくらいにまで墨を入れています。そうなるとあまり好ましいイメージはないように、誰かに雇われるのではなく、自分で食べてゆく道を作っていくしかないという選択肢へ自然と行き着きました。
──美容に気を使っていた方が、肌には悪い入れ墨を入れてたのにも何かしら理由があったのでしょうか?
ヒィロ 年齢によっての勢いってあるじゃないですか。僕が初めて身体に墨を入れたのは23歳頃。あの当時は無敵感しかなく、一生バンドで食べていく意識を示そうと。それこそ「俺は、一生ベーシストとして生きていく」という宣言のため、あえて人の目に必ず入るところにまで墨を入れ、自分の生きざまから逃げないようにという意志もそこに込めていました。それくらい、当時は「バンドで…ベーシストとして食っていく」と覚悟を持って活動をしていました。
じつは、ν [NEU]の前身バンドのtRaeH時代、全国ツアーの直前にヴォーカルが飛んでしまった事件がありました。それでも、バンドを継続させたまま、tRaeHとして全国ツアーを2回行うなどの活動をしていました。当時のメンバーは、僕とЯeIさん以外脱退。その後、ν [NEU]へと繋がったんですけど。そのとき、身体に墨を入れていなかったら、僕も音楽活動を辞め、普通に就職の道を選んでいたかも知れません。でも、覚悟を背負っていたからこそ音楽活動を継続し続けたし、それが、今の道へ繋がりましたからね。
▲ν [NEU]活動時、解散ライブでの写真
──「好き」を追求し続けた結果、今の道へとしっかり発展させていったわけだ。
ヒィロ そうなりましたね。昨今、よく「好きを仕事にする」「好きを仕事に生きていく」という言葉を目にします。僕も今はその一人ですし、お店のお客さんたちにも「好きなことだけで生きてこれていいですね」と言われますけど。僕からしたら、「好きを仕事にすることほど、ときにはつらいこともないよ」と逆に言いたいんです。
──そうなんですか?
ヒィロ そこは紙一重と言うんでしょうか。好きを仕事にした場合、その境界線を超えてしまうと、「好きが嫌い」になってしまうんです。ν [NEU]を解散したのも、僕が音楽の道から離れようと一瞬思ったのも、大好きだったはずの音楽が嫌いになるどころか、「もう二度と音楽を聴きたくない」と気持ちが塞ぎ込むくらいまで心が追い詰められ、精神的に病んでしまったことが大きかったんです。それもあって、順調に進んでいたにも関わらず「ν [NEU]を解散させよう」という道を僕が選択してしまいました。
──その理由も気になります。
ヒィロ ずっと自分たちの好きなことを追求しながら活動し続けてきた中、ν [NEU]はメジャーへと進出しました。そこへ、いろんな大人たちが次々と加わってゆく中、そこで抱える心の負担が大きくなりすぎて、自分の心が潰れてしまったんですよ。それで、解散の道を当時は選んだわけなんです。
あんなにも大好きで、ずーっと憧れを抱いていた音楽なのに、それを嫌いになってしまうほど悲しいことはない。そのせいで、大好きなメンバーらと一緒に組んだν [NEU]まで解散させてしまった。その苦い経験があったからこそ、美容の道へ進み出したときからずっと心がけ続けているのが、「好きを嫌いにならないようにしよう」ということでした。
だからこそ僕は「本物」にならなきゃいけないし、そのために、今も自分の技術を磨き続けています。
──ヒィロさんはエステティシャンとして活動をしています。やはり美容学校へ通い、そこで資格を取ってということを、まずは行ったのでしょうか。
ヒィロ 僕の場合、プライベートエステサロン「Lily」をオープンしたのは、バンドを解散させた1年半後ですけど。その半年前から美容のセミナー講師を始めていました。もちろん学校も通いました。僕の場合は、フェイシャルとボディ美容のスクールと経営のためのスクールへに通い、そこでみっちり勉強をしました。ライブ活動もそうですけど、やはり人様からお金をいただく以上は、その対価に見合う以上の技術と知識は絶対に必要なこと。まして僕の場合、見た目や経歴として「ヴィジュアル系のバンドマンがエステを行う」となるわけじゃないですか。もし、僕が客の立場だったら、正直「うさん臭い」と思うんですよ。「ずーっとバンドをやってきた人が、いきなり美容をやるって、なんか怪しくないか?!」と、普通なら誰もがそう思ってしまうはず。だからこそ僕は「本物」にならなきゃいけないし、そのために、今も自分の技術を磨き続けています。
──確かに、最初はファンたちが足を運んでくれたとしても、美容の腕を信頼する一般客の方々の信用を得ないことには長く活動を続けられませんからね。
ヒィロ そうなんです。世の中、そんなに甘くはないですから。
──ヒィロさんの場合、その技術と実力が高く支持され、今や予約を取るのが難しいお店になれば、開発した美容品も売り切れが続出するように、とても高い支持を得ています。でも、とくに広告展開などはしていませんよね。
ヒィロ エステサロンに足を運んでくださったお客さん方は、すべて口コミから広がっています。しかも、口コミで繋がった人たちがさらに口コミで広げてという連鎖を繰り返しながら、今も広がり続けています。自社で開発した化粧品も、自宅でもケアができるようにと自分で納得のいく商品を作り、それで販売を始めたところ。こちらも使った方々が商品を広めてくださり、何時しかラインナップも10種類にまで増えました。
バンドも美容も、そう。本当に良いと信頼してくれれば、リピーターとなって何度も支持してくれるし。それが本当に良いと思えば、友達など身近な人にも紹介してくれる。その気持ちを少しでも還元してゆくためにも、僕はより良いサービスを提供し続けていきたい。そこは、つねにGIVE & GIVEの関係でいたいと思っています。
──今はSNSで拡散しやすくなったとはいえ、そもそも「これいいよ」と言ってくれる人がいないことには始まりません。その数が、ヒィロさんの場合はもの凄いわけですからね。
ヒィロ 確かに、SNSを通した口コミの拡散力にパワーを感じますけど。これも、バンドをやっていた当時の経験とも重なることですが、いくら情報を拡散しても、結局は「本物しか残らない」んですよね。瞬間的に話題を集め、支持を得たとしても、それが80%程度では残り続けてはいかない。つねに120%の魅力を伝えてこそ、それを100%の感動として受け止め、身近にも「良かった」と口コミで広げてくれる。僕らも経験があることですが、「イベントライブで観れて良かった」で終わるのではなく、「イベントライブを観て感動したから、ワンマンを観に行く」「ワンマン公演で感動したから、また観に行く」にならなければ駄目だし、そういう存在で居続けなきゃ僕らはいけないんですよ。
──確かに。
ヒィロ 正直、バーンと大きく広告宣伝をするわけではないように、今の僕がやっていることはとても地道なことです。だけど、目の前の一人一人を満足させ続けてこそ、それが一人から二人、二人から三人へと広がってゆく。それこそが、僕が人の信頼を得るうえで一番大切で確かなやり方だと思っています。
僕が施術を行ううえで何より大切にしているのが、「心のケア」。
──ヒィロさんの場合、技術はもちろんですが、「その人のために何が出来るのか」という+αの部分でとくに信頼や信用をつかんだところが大きいんだろうなと感じています。
ヒィロ そのほうが、僕自身のモチベーションも上がりますからね。それこそインストアイベントを通し、その人一人一人のことをより深く知れたほうが、余計にこの子のために頑張ろうという気持ちになっていくんですね。まして僕が開いている「Lily」は、ペライベートな空間を大切にしたエステサロン。訪れたお客さま一人一人の気持ちをことさら大切にしていくことを心がけています。
──「Lily」の場合、訪れた一人一人のお客さまとじっくり向きあうことを信条としていますもんね。
ヒィロ 「Lily」は、お客さまと向きあう時間をとても大切にしています。一人に対して大体2時間から3時間、その人の求めている施術のみならず、なぜ、それを求めたいのかの根源まで。それこそ、お客さまの悩みごとも含め、その方の心を磨いてゆくことをとても大事にしていますし、毎日何人ものお客さまの人生や心と向きあい続けています。そのたびに思うのが、「そのお客さまが求める痩身などを通した美」を提供するだけではなく、「その人の人生を、どうやったらよりプラスに導いていけるのか」「その人の内面をどうプラスに変えていけるか」ということ。「その方が求めていることとは、一体何だろう」。その答えを返してゆくことが、僕の仕事だと思いながら、いつも一人一人のお客さまと向きあい続けています。
──技術はもちろんですが、それ以上に、その人の心をどう磨くのかが大事になっていくわけですね。
ヒィロ そうだと思います。僕が施術を行ううえで何より大切にしているのが、「心のケア」になります。エステサロンによっては、そこはざっくりと済ませてしまうことも多いですけど。その人の心の悩みなどを含めしっかりカウンセリングをし、その人にまずは安心と精神的なリラックスを与えてゆくことが何よりも大事だと僕は思っています。
それこそ、気持ちを開かないまま、身体に緊張を抱えたままに施術をすると、その人の気持ちが開いてないことにより身体も張りつめたままになってしまいます。そうなると筋肉も固いままだし、気持ちが張りつめたままだから心拍数も上がれば、施術の効果も出しにくくなる。だからこそ、施術前にしっかりお客さまの話を聴き、その方の心の緊張を解きほぐしてゆく。その会話にしても、「どういう会話をしたら、お客さまの緊張がほぐれるのか」「施術を受けたいと思った悩みの根本となる原因や理由は何か」、そういうところまで聞いて心を開いてもらったうえで施術に入ります。そうすると、ちゃんと筋肉もほぐれているし、リラックスもしているから施術がより浸透しやすくなれば、効果も出やすいんです。だからこそ僕は、その工程をとても大事にしています。
──その人の心をどう開いてあげながら、心のケアを行うか。それが何よりも大切なんですね。
ヒィロ 大切ですし、僕はそこを何時も心がけています。
──ヒィロさんの場合、カウンセラー的な感覚も強くないですか?
ヒィロ そうですね。僕がν [NEU]の解散を決めたとき、3つの道を考えていました。一つが「もう一度音楽の道に進むか」、二つ目が「美容の道に進むか」、そして三つ目が「心理カウンセラーの道に進むか」。それもあって、バンドを解散した後、僕は美容と同時にカウンセリングの資格を取る勉強もしていまして。
──なぜに、カウンセリングの道だったのかも気になります。
ヒィロ 僕が不登校になっていたとき、誰かに自分の気持ちを話しながら相談にのってもらっていたら、僕の人生はもっと変わっていたかも知れないなと思っていたのがきっかけでした。バンド活動を行っているときも、よくファンの子たちから悩みなどの人生相談を受けていました。その頃から、「この子のために自分が出来ることは何だろう」という意識もあったことから、自分の中にカウンセリングという道も自然と生まれていったんだと思います。
結果的に今の仕事は、大好きな美容とカウンセリングの両方を兼ね備えているように、理想的な形を作れているんだなと思います。
▲(左)小学校低学年の時の写真。(右)中3の冬、少しずつ外に出始めた頃の写真。
4年間の引き籠もり時代があり、カウンセリングの道も考えるように。
──そうやって心も身体も美しく磨いてくれるから、みなさんがヒィロさんを求めてしまうんでしょうね。
ヒィロ だとしたら嬉しいですよね。もちろん、自分の技術に自信を持っていますが、その道何十年という方々も多くいるように、技術が長けているだけで語るなら、他にも上手い方はいると思います。でも僕は、美容というのは技術だけを競うものではないと思っています。大事なのは「お客さま一人一人と心の対話をしながら、その人の肌や身体のみならず、心までを美しく磨いていこと」。それが、僕がエステティシャンとして理想としている姿なんです。
──その魅力を知った方々がヒィロさんの元へ足を運び、何時しか大勢のリピーターを生み出せば、その評判を聞きつけた新規のお客さまが、今も増え続けている要因になっているわけですもんね。
ヒィロ ありがたいことに、リピーターになっていただけるお客さまはとても多いです。実際に施術中に、仕事や恋愛、友達関係や家庭の悩みなどの相談を受け、想いを言葉としても返していくうちに、つい泣いてしまうお客さまも相応にいます。そのたびに僕は、「涙に含まれる塩分で肌が感想するから泣かないで」と言ったりもするのですが…。でも、施術中に涙を流してくれるのも、その人の心の壁を一つ壊せたからだと思います。ここに来て、身体のみならず心の悩みの解決も求める方々は、それを他の人に言えないからこそ、僕に相談するんだと思います。実際、施術を終えたあとに「身体がすっきりしました」はもちろん、「話を聞いていただき、とても心も軽くなりました」と言ってくださる方が多いですからね。その言葉も、とても励みになっています。
その方の訪れた日の身体の調子に合わせ、筋肉の意志や老廃物の溜まる場所も前回とは異なってゆく。むくみ方の度合いも違っている。だったら、その日の身体に合わせた施術をしていくべきなんです。
──エステサロン「Lily」は、基本「フェイシャル」と「ボディ」の痩身という二つのコースを用意していますよね。
ヒィロ 「小顔を作るフェイシャル」と「お腹や足を細くする痩身のためのボディ」二つのコースに分けています。「Lily」の場合、両方求める方も多いです。加えて、うちの特徴を語るなら、よくあるエステサロンにあるような機械は一切使わず、すべて手で…オールハンド・スタイルで施術を行っています。理由は、同じ人でも、その日の体調や体温によって施術のやり方が変わるからです。
エステというのは、機械で均等にやれば良いわけでなければ、マニュアルに沿った通りに行えば良いわけでもない。それこそ、その方の訪れた日の身体の調子に合わせ、筋肉の意志や老廃物の溜まる場所も前回とは異なってゆく。もちろん、むくみ方の度合いも違っている。だったら、その日の身体に合わせた施術をしていくべきなんです。そういう細かい肌感の変化を感じれるのは、やはり人間の手なんですよね。だからこそ、僕はオールハンドにこだわって施術を行っています。
もちろん、機械の良さもわかっています。要は、それを求めている人は機械による痩身を求めればいいし、そうじゃない施術を求めるのであれば僕のところはどうですか…というように、そこはお客さま一人一人が自分に合った施術の方法を選べば良いなと僕は思っています。
──ヒィロさんは、あくまでも「一人一人の、その日の状態に合わせて施術をする」という形なわけですよね。
ヒィロ それを一番に心がけています。
──ヒィロさんは、化粧品ブランド『DearLily』も立ち上げました。
ヒィロ 作っちゃいましたね(笑)。僕は開業前から、オープンから1年間で予約の取れないお店を作る。そして、2年目からはオリジナルの化粧品を作ると決めていました。なぜ化粧品を作ると決めていたかにも理由があって、予約に取りにくいお店になるということは、足を運べないお客さまも出てくるということ。だけど、僕を求める人たちすべてに美を届けることが僕の仕事だと思っているからこそ、そういう人たちのために、普段から自分を磨くための化粧品を自信を持ってお勧めしたいし、手元に置いてほしいと思ったからなんです。しかも、自分が本当に納得し、自分自身が本気で欲しければ、施術も含め使いたい化粧品を市販のものから探すのではなく、それを自分で作り出してこそ、本当に自信を持って進められる。その気持ちを胸に、化粧品の開発にもこだわりました。
通常、化粧品は広告宣伝費や人件費も含めた金額として作られていますけど。僕は、最初から口こみのみで商品を知っていただこうと思っていたぶん、宣伝費をゼロにし、そこにお金を注ぐのなら、すべて商品の成分代に費やそうと決めました。加えて人権費も、別会社を作り、極力人件費を抑えた中で開発をしています。だから、市販の化粧品と同じような値段で、市販の化粧品よりも効果の際立つ商品を作り出せるのは当然なんですよ。今や、みなさんの口こみによる表現のおかげで、オリジナルの化粧品も用途に合わせ10種類まで揃いました。そうやって、いろんな人たちのニーズに応えていくのが、僕の仕事だと思っています。
心のバランスを崩してしまったら、好きでやっている美容の仕事まで嫌いに成り兼ねない。そうならないためにも、僕は今の環境を何よりも大切にしています。
──「激レアさんを連れてきた。」に出演したことをきっかけに、「雇ってください」という依頼が増えたそうですね。
ヒィロ そうなんですよ。でも、僕は多店舗経営も、従業員も増やす気持ちもまったくありません。何故なら、僕の変わりになるのは誰一人としていないからです。
僕は、ただエステティシャンになりたくてやっているわけではない。ものすごい外見コンプレックスを持って生きてきた中、綺麗になるためにヴィジュアル系バンドを始め、その中で、自分のコンプレックスを克服しようと美容の勉強もし続けてきました。そんな僕の経験を元に得た知識や技術、それらすべてを含んだうえでの施術を僕に求めてくれる人たちが、今の「Lily」のお客さまたちです。僕と歩みの異なる人たちに、僕がお客さまにしてあげたいことができるわけがないんです。そんなことよりも僕は、今のお客さまたちとの関係を大切に育み続けていきたい。だから、今後もお店を拡充するとか、店員を雇うとことはしません。
それに、もし誰かを雇って、何かしらクレームが入ってしまったら、それが僕自身のストレスになってしまう。それで自分の心のバランスを崩してしまったら、好きでやっている美容の仕事まで嫌いに成り兼ねない。そうならないためにも、僕は今の環境を何よりも大切にしています。
──それを知っている人たちが、心の救いを求め、「Lily」という心と身体を解きほぐすオアシスに足を運ぶわけですからね。
ヒィロ だとしたら嬉しいですね。これからも、人の期待は裏切りたくはないですから。
ロリータ系の服やコスプレが好きな女の子たちも、普段の自分とは違う理想の女の子になりたいという変身願望がとても強い。だから、そういうメイクやファッションを求めてしまうんだと思います。それって、根本となる意識は僕と一緒なんですよね。
──「Lily」は、予約を取る競争率の高いお店ですよね。
ヒィロ なんか、そう言われてますよね。僕の場合、先にライブ活動を決め、そのうえで毎月お店を稼働できる日程をカレンダーに打ち込み、月頭にホットペッパーのサイト上にアップ。その後、それを「翌月の予約を受け付けます」とtwitter上にアップすると、ブワーッと一気に予約が入り、アップした2分後には終了ということもよくあります。僕としては、その様を見るたびに「あー、来月も働ける」とホッとしています。
──そうか、先にバンド活動の予定を埋めるわけですね。
ヒィロ ライブは比較的早めに日程を抑えてゆくものだから、それに合わせてお店の稼働日や定休日を決めています。だから、ここのお店は不定期休なんですよ。
ただ、今年はライブ活動が難しい状況ですから。お店の稼働を中心に、新しい化粧品を作ってという活動へ力を注いでいくと思います。
──読者には、ロリータ系ファッションを好む方が多いです。そういう方々にヒィロさんからアドバイスをお願いしても良いでしょうか。
ヒィロ 僕はバンドマンに変身するためのメイク前に、かならずパックをしてから化粧を始めていました。なぜメイク前にスキンケアをいつもしていたかというと、肌質を整え、良い状態にしてからメイクを塗り重なることで、肌への化粧のノリが変わり、より理想とするヴィジュアル系のバンドマンに変身できるからなんです。
ロリータ系の服やコスプレが好きな女の子たちも、普段の自分とは違う理想の女の子になりたいという変身願望がとても強い。だから、そういうメイクやファッションを求めてしまうんだと思います。それって、根本となる意識は僕と一緒なんですよね。「変身したい」がために、僕は日頃からスキンケアを心がけているし、小顔や痩身のための技術を磨き続けた。その延長上として、自分が理想とする化粧品も開発し続けています。みんなの中にも「変身したい」気持ちがあるなら、一度僕に相談してください。自分にアドバイス出来ることはいろいろ教えますし、そのたその施術も行ないますから。
▲ヒィロさん自身も、ロリータ系の服を着たり、コスプレをすることも。
──ハードルを高くせず、気軽に足を運んでいただければ…ですよね。
ヒィロ 少しでも気になったら、迷わず足を運んでください。この記事を読んで気になったら、「ヒィロ」とググッていただけたら、僕のtwitterが出てきます。そこのツイートを通して、僕のことを調べていただくのもありだと思います。ぜひ、一緒に綺麗になりましょう。
TEXT:長澤智典
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