BAND-MAIDの小鳩ミクのソロプロジェクト「cluppo」、『With you』リリース記念インタビュー

2022年07月07日 | ミュージック


BAND-MAIDの小鳩ミクのソロプロジェクト「cluppo」が、7月7日(木)に配信シングル『With you』をリリースする。この楽曲は、7月6日より放送がスタートするTVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」のエンディングテーマとして放送。同楽曲にcluppoがどんな想いを詰め込んだのか、その魔法の裏側を覗いてみたい。

もともとcluppoは、BAND-MAIDでは出来ない表現をやろうと思って始めたことだったので、それをやらせてもらえるのが嬉しかったっぽ。

──『With you』、聞き込むほどジワジワと心に染み込んでゆく素敵な楽曲ですね。

cluppo 本当ですか?! ありがとうございますっぽ。これまでのcluppoの楽曲イメージとは違うから、聞いて戸惑われるんじゃないかなと心配もしていたんですけど、その言葉を聞いて安心しましたっぽ。

──最初の印象は意外と地味なんですけど、聞くたびに心の琴線を刺激すれば、今や、触れるごとに胸へ温かい想いが込み上げてくるんですよね。だから、つい「もう一回聞こう」「もう一回くらい聞いておこうかな」と、気付いたら何度もリピートしてしまう自分がいます(笑)。

cluppo 嬉しいですっぽ!!

──『With you』は、TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」のエンディングテーマとして流れます。バラード系の曲調なのは、本編放映後に流れることを意識してだったのでしょうか?

cluppo そうですっぽ。最初に「アニメのテーマ曲をお願いしたい」というお話をいただき、初めて打ち合わせの場へ出向いたときのことですけどっぽ。最初にお話をしたときから、アニメ側のスタッフさんの熱意が強く、「こういう楽曲がいい」など、具体的な要望を聞かせていただきましたっぽ。もうちょっと詳しく言うなら、「柔らかい雰囲気を持った歌詞や曲調が理想」「語りかけるような雰囲気が欲しい」「これまでのcluppoの印象を裏切る形の曲調を求めてしまうけど、それでもいいですか」など、いろんなオーダーありましたっぽ。cluppoも新しい色へ挑戦したかったので、お話を前向きに受け止めましたっぽ。そのうえで作り上げたのが、ちょっと緩やかさや抜けた感じの歌い方をした『With you』なんですっぽ。

──いろいろと要望がある中で作り上げることに関しては、どうでした?

cluppo BAND-MAIDで過去にテーマ曲の依頼を受けたときも、「こういうキーとなるワードを入れてほしい」「楽曲の中へオーケストラの要素も加えたい」などの要望を受け、BAND-MAIDの範疇の中で要望に応えてきた経験はありましたっぽ。ただ、BAND-MAIDは色が強いから、バンドの色を壊すような要望を受けることはなかったですっぽ。でもcluppoは、まだまだ曲数も少なければ、「これ!!」という明確な楽曲イメージを打ち出しているわけではないどころか、もっと表現の間口を広げたい気持ちがあるので、今回の依頼は、cluppoとして新しい挑戦も出来てありがたかったですっぽ。しかも、cluppoにとって、初のタイアップでしたから。

──そこは、柔軟性を持って取り組んだわけだ。

cluppo そうですっぽね。もともとcluppoは、BAND-MAIDでは出来ない表現をやろうと思って始めたことだったので、それをやらせてもらえるのが嬉しかったっぽ。思いきり新しいことへ挑戦できたのも、アニメ側のスタッフさんたちの求めているオーダーが明確だったからこそ、大胆に踏み出せた面もありましたっぽ。結果、とても良い形に昇華できたなと思いますっぽ。

アルスノトリアの気持ちが外へ向かって広がっていくのにあわせ、どんどんキラキラとした表情になっていきますっぽ。


──『With you』の歌詞は、アニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」の主人公アルスノトリアの気持ちへ寄り添って書かれていますよね。

cluppo そうですっぽ。最初にお話をいただいたとき、先にゲームになっていたことから、実際に自分でもゲームをやってみましたっぽ。そこで感じた想いをもとに、『With you』の歌詞も書いていきましたっぽ。だから、アニメから観る人たちもそうだけど。ゲームをやってきた人たちが聞いたら、この言葉は、このストーリーのあそこのシーンのワードだなと、想像が膨らんで喜んでくれるんじゃないかと思っていますっぽ。
ただ、ゲームはプレイヤーの目線で入っていくお話になっていて。アニメの世界観は軸となる物語は同じでも、また違う面も出てるので、物語を見ながら、曲を聴いた方々がどう歌詞を捉えてくれるかが楽しみですっぽ。『With you』の歌詞は、ヒロインのアルスノトリアはもちろん、彼女が仲間たちと一緒に頑張っていく物語だから、そこを重視して書きましたっぽ。

──最初は、「わたしじゃなきゃだめなんだって」と、自分の気持ちを鼓舞してゆくアルスノトリアの心情を書いていましたよね。それが、仲間たちの存在によって「みんなじゃなきゃだめなんだって」と変わってゆく。アルスノトリアの心の成長が見えてきたところも、『With you』に強く惹かれたところでした。

cluppo みんな魔法学園で学んでいる、魔法を使うには半人前の女の子たち。でも、そこで友情が芽生え、一緒に協力しながら、戦い、強くなっていく。そんな5人との友情関係も歌詞に描けたらなと思って書きましたっぽ。実際に楽曲も、アルスノトリアの気持ちが外へ向かって広がっていくのにあわせ、どんどんキラキラとした表情になっていきますっぽ。その広がりを、歌詞や楽曲の展開で感じられるのも『With you』の魅力だと思いますっぽ。

──その気持ちの成長を感じるからこそ、聞いてて心揺さぶられるんですよね。

cluppo それは嬉しいですっぽ。

──アニメ番組では、1番しか流れませんよね。その後の展開を聞くと、より感動が深まるからこそ、もったいないなぁとも感じてしまいました。

cluppo 確かに1番だけだと、後半の盛り上がり部分までは伝わりきれないし、『With you』はフルサイズで聞いてこそより深みを増す楽曲だと思うから、そこは配信音源を通してぜひ聴いてほしいですっぽ。でも、1番のサビでも気持ちが開けてゆくように、後半に描いた気持ちにも重なる想いは、そこでも感じてもらえるとは思いますっぽ。
制作した『With you』のMVでも、夜のシーンから明け方に向かって日が差してゆくような作りになっているのも、そういう心情の移り変わりを描きだしたからなんですっぽ。配信用のジャケットも、自分なりに思い描いていたふわっとしたイメージを水彩画にしたくて、柔らかい雰囲気の中に虹を描いてもらったり、キラキラした雰囲気を出しながらも、明るさだけではなく、ちょっと暗い部分も見える感じにもしてほしいなど、いろいろお願いをしたうえで描いてもらいましたっぽ。

──cluppoさんのこだわりが、いろんな面に反映しているんですね。

cluppo そうですっぽね。また一つ新しいcluppoの引き出しを作れたんじゃないかと思っていますっぽ。

『With you』のMV撮影を行ったのが、極寒の1月でしたっぽ。この衣装、けっこう通気性がいいんですっぽ。

──MVは、夜中から朝にかけてのシーンを撮影。一晩かけての撮影も大変だったんじゃないですか。

cluppo 撮影は、昼から始めて、夜中まででしたから、明け方のシーンは、じつは夕方に撮影をしていたんですっぽ…という裏話もしたうえでの話になりますけど。あのときのMV撮影は、cluppoのMV撮影史上一番大変だったのはもちろん、BAND-MAIDの撮影をそこへ加えても、おそらく二番目くらいには過酷な撮影でしたっぽ。

──えっ、どの辺に苦労があったのでしょうか? 高いところで撮影していたのが怖かったとか?

cluppo 『With you』のMV撮影を行ったのが、極寒の1月で。この衣装、けっこう通気性がいいんですっぽ。だから、今の季節にはとても似合うんですけど。真冬にこの衣装での、しかも屋外での撮影はなかなかのものでしたっぽ(笑)。あのときは、見えないように防寒着も中に着てたんですけど、薄めの防寒着一枚ではあの寒さは誤魔化せなかったですっぽ(笑)。しかも、撮影の日は強風で、中でも、ビル屋上での撮影はめちゃめちゃ寒かったんですっぽ。でも、「温かい時期に公開になるから、 寒さを表情に出さないで」というオーダーがあって、撮っているときはすごく頑張って、撮り終えたとたんにブルブルと震えていましたっぽ(笑)。

──確かに1月じゃあ…。

cluppo そうとうの寒さでしたっぽ(笑)。しかも、昼から夕方にかけてどんどん気温が下がったあと、夜は、極寒で強風吹き荒れる屋上での撮影で。ただ、冬の夜空だったから、空のシーンはすごくきれいに映っているので、とても素敵なMVに仕上がって良かったですっぽ。

──そんな背景があったんですね。

cluppo そうなんですっぽ。だから、この苦労を早くみなさんに伝えたかったんですけど、アニメの放送自体がまだ先だったので、「この秘めた気持ちを、わたしはいつみんなに言えるんだろうと思っていましたけど、ようやくそれがむくわれましたっぽ(笑)。こうやって「アニメのエンディングテーマをcluppoが歌うんだよ」と、ようやくみんなに伝えられたのも嬉しいですっぽ。

「みんなじゃなきゃだめなんだって」の言葉って、みんながいてくれるから「わたしじゃなきゃだめなんだって」と思えるし、逆の考え方も出来るっぽ。

──改めて、『With you』に込めた想いについて聞きたいんですけど。cluppoさんは、主人公のアルスノトリアの気持ちを、どんな風に汲み取って歌詞に反映したのか。そこを、もうちょっと深掘りしたいなと思っています。

cluppo TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」は、主人公のアルスノトリアちゃんを中心に、ペンタグラムと呼ばれる半人前の魔法使いの少女たちが成長してゆく物語なんですっぽ。過去の悲しい記憶のことなどにも触れながら、みんなで一緒にこの世界を守ろうと、仲間たちと共に成長していくお話で。
みんなで協力しあい、一緒になってやるからこそ強くなれるし、わたし一人なんかじゃないよというアルスノトリアちゃんの心情を、わたしは『With you』の中に込めましたっぽ。アルスノトリアちゃん自身、けっして心が強い子ではなく、ちょっと挫けてしまうこともあるけれど、みんなも、あなたと一緒。だから一緒に成長していこうという気持ちも含めて、『With you』を書きましたっぽ。
そして、タイトルにも記したウィズさま。ゲームでは女の子たちを導くプレイヤー側がウィズさまになっていますけど、TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」では大切な存在だからこそ、その名前も歌詞にも重ねあわせて書きましたっぽ。「心の弱い部分もあるけど、みんなと一緒だから負けないぞ」「みんなと一緒なら大丈夫」という感情を、聞聴いた人たちの気持ちへ優しく寄り添うようにも書いたので、そこを感じてもらえたら嬉しいですっぽ。
それと、「みんなじゃなきゃだめなんだって」の言葉って、みんながいてくれるから「わたしじゃなきゃだめなんだって」と思えるし、逆の考え方も出来る。そこも、『With you』を通して伝えたかった思いでしたっぽ。

──ウィズさまの存在も含め、この歌詞にはいろんな思いが掛け合わされているんですね。

cluppo そうですっぽ。ウィズさまは、ゲームをやってきた方なら絶対に知っているワードなので、その言葉を歌詞にもかならず入れたい思いがありましたっぽ。仲間や、誰か大切な人”と”という思いを込めた歌詞だからこそ、タイトルも『With you』にしましたっぽ。

──深いですねぇ。

cluppo いろんな風に意味を解釈できるように、そこは、いろいろと言葉の捉え方を膨らませながら書きましたっぽ。

BAND-MAIDのメンバーも一人一人キャラクターが濃いけれど(笑)。TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」に出てくるキャラクターたちも、本当に個性がはっきりしているから、そこにも注目してほしいっぽ。

──cluppoさんから見た、TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」見どころも教えてください。

cluppo 世界観がすごくしっかりしているし、作画もすごくきれいですっぽ。登場する一人一人のキャラクターも、しっかりキャラ立ちしているから、それぞれ個性的で、そこにも惹かれますっぽ。BAND-MAIDのメンバーも一人一人キャラクターが濃いけれど(笑)。TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」に出てくるキャラクターたちも、本当に個性がはっきりしているから、そこにも注目してほしいなと想いますっぽ。

──BAND-MAIDで例えるなら、アルストノリアはcluppoさん自身?

cluppo cluppoは意外と心が強いので(笑)、わたしではないですっぽね。強いて言うならKANAMIかも知れないですっぽ。

──なるほど。では最後に、メッセージをお願いできますか。

cluppo はい!cluppoとして、初めてのタイアップ作品になりましたっぽ。TVアニメ「咲う アルスノトリア すんっ!」をいろんな人たちに見ていただきながら、ぜひこれをきっかけにcluppoの音楽にも触れてみてほしいですっぽ。『With you』は、物語にも寄り添う歌になっているので、そこで気にいった方は、そこから先、他のいろんなイメージのcluppoの歌にも触れてほしいですっぽ。きっと、いろんなcluppoのことを発見してもらえると思いますっぽ。ぜひぜひ、よろしくお願いしますっぽ!!

TEXT:長澤智典

cluppo 配信シングル「With you」


2022年7月7日(木)配信(DL販売・ストリーミング)開始
https://lnk.to/withyou_

TVアニメ『咲う アルスノトリア すんっ!』


©Smile of the Arsnotoria the Animation Partners
2022年7月6日(水)よりTOKYO MX・BS日テレにて放送開始
【公式サイト】 https://www.arsnotoria-anime.com/
【公式Twitter】 @arsno_anime

cluppo

BAND-MAIDを作り出した小鳩ミクのソロ・プロジェクト。
生み出した新たな音楽ジャンルは「HIPPIE-POPPO」
古き良き70年代をcluppoが再解釈し、ラブリーでピースフルなミュージックを奏でる。

Official Site:https://www.cluppo.tokyo/
Twitter:@cluppo_official / @miku_bandmaid
Instagram:@cluppo_official / @KOBATOMIKU
YouTube:cluppo Official YouTube

この記事を書いた人

"音楽を中心に執筆中のライター。「あなたのため」に頑張ります。 twitter @nagasawatomonor Web http://vues.jp/"

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