
みなさんがわたしを応援することに幸せを感じてもらえるような活動をしていきたいです。
今年デビュー15周年を迎えた星名美怜が、ソロアーティストとして本格的に始動。最初の布石となるのが、12月3日に発売するミニアルバム『Once Upon a Star』。本作の魅力について、星名美怜が熱く語ってくれた。
今回は、選曲にも参加させていただきました。
──美怜さんが今打ち出している音楽性は、強いロックな表情とダンスミュージックという2つの表情。そこは、最初から打ち出そうと思っていたことでしたか?
星名美怜 一番の大きなきっかけは、今年の5月と10月に出演したSEPTの舞台で生バンドと一緒に歌ったことでした。過去にも、バンドと一緒にライブをした経験はありましたけど、改めてバンドメンバーと一緒に歌い、パフォーマンスをすることが何よりも楽しいんだと気づかされたし、舞台を通してそれを経験したことが自信にも繋がりました。その姿を見ていたスタッフさんからも、「バンドサウンドを生かした音楽性を打ち出したほうが、今の星名美怜らしさを出せそうだね」という話が出てきたこと。それと、毎年恒例の生誕ライブをやるうえで、「最初に作品を作るなら、ライブで盛り上がれる曲たちを集めたい」という気持ちも、(ロックな表情を求めた理由として)大きかったですね。
今年は、11月1日に生誕公演を行いました。そのときのメンバーも、10月のSEPT公演に出演していたドラマーのAtsuyuK!さんにお願いをして、決めていただきました。そのときの背中を押してくれたのが、同じく共演していたピコさん。ピコさんが「ライブをやるなら、AtsuyuK!にお願いしなよ」と言ってくださり、おそるおそる聞いたところ、AtsuyuK!さんが「ぜんぜんいいよ」と気軽に応じてくれたことで決まりましたし、レコーディングまでお手伝いしていただけました。
──1stミニアルバム『Once Upon a Star』の制作は、何時頃から始まったんですか?
星名美怜 9月上旬から舞台稽古が始まることもあって、8月後半から9月頭にかけて行いました。ただ、当初は5曲収録予定でしたが、全部で7曲に増やそうとなり、9月中の稽古の合間を抜って追加分のレコーディングを行いました。結果、すべての歌入れを終えたのは9月末頃でした。
──ふたたび歌の道へ進めたのは、嬉しいことですよね。
星名美怜 リリースのきっかけは、SEPTの舞台へ出演して歌い踊るわたしの姿を見ていただき、声をかけてくださったことでしたけど。わたし自身も、改めてステージの上で歌い踊る楽しさを実感していたからこそ、ふたたび歌の道をといいますか、「やっぱし、わたしは歌って踊ることが大好きなんだ」と再確認できてたことがすごく嬉しかったです。今回は選曲にも参加させていただきました。そういう経験は初めてだったから、こんなにもたくさんの候補曲が集まった中から選ぶことにも驚きました。協力してくださる方々が多いことにも、本当に感謝の気持ちでした。
──選曲の基準も教えてください。
星名美怜 「ライブで盛り上がれる曲たちを選びたい」との気持ちが、大きな軸としてありました。というのも、毎年多恒例の生誕祭を11月1日に行うことを決めていましたし、その先にリリースも控えているなら、わたしの生誕祭で、みなさんへ収録する曲たちを先行でお披露目したかったからでした。もちろん生誕祭だけではなく、その先のことも見据えて、いろんな場所でライブをやるときに盛り上がれるセットリストを組みたかったから、聴いてくださったみなさんの心がわくわくする曲を中心に選び、さらに、わたしが好きなテイストのダンスナンバーも加えました。
──『Question』や『Glow My Heart』のようなダンスナンバーは、作品の中でも良いアクセントになっています。
星名美怜 実は8年前に行った生誕コンサートで、わたしがアリアナ・グランデの楽曲を歌ったら、ファンのみなさんがポカ~ンとなってしまって。それでも、わたしの趣味を強制的に押しつけようと、その後の生誕コンサートでもBLACK PINKの曲を歌ったりなどいろいろとしてきましたけど。今なら、ファンの人たちもこういうスタイルの楽曲も受け入れてくださるかなと思って、わたしが好きという理由だけでダンスナンバーも加えました。
──1stミニアルバム『Once Upon a Star』には、強気で前向きな女性の心情を綴った歌が多いですよね。そういう曲たちを歌いたかったから選んだのでしょうか。
星名美怜 たぶん、選曲をしていた時期の気持ちが、そういうモードだったのかな(笑)。一人で活動を始めてからは、「誰にも嘗められたくはない」「馬鹿にされないように頑張ろう」という闘争心が強くあったし、自分自身で気を強く張っていたのもあったんだと思います。ただ、もともと強気な曲がたくさん届いていたから、みなさんがそういう印象で星名美怜のことを受け止め、曲を作ってくださっていたからなのかも知れません。
──美怜さん自身、強気な性格の人?
星名美怜 普段は、ぼんやりと生きているんですけど(笑)。一人で活動をしていくと決めたことで、自分に鎧をつけていた感じがあったんだと思います。それに、自分から発信していかなきゃ何も始まらないからこそ、強気になって攻めていた面があったんだろうなとも改めて感じています。
──『ミチシルベ』のように、自分がみんなを導いていく意識もありました?
星名美怜 無意識の中にはあったのかも知れないです。以前から、ファンの人たちと一緒にいろんな景色を見ていけたらいいなと思っていましたけど。一人になったことで、その自覚がより強くなったのはあるなと思います。
初めて聴いたときから「これを絶対にリード曲にしたい」となりました。
──リード曲に『絶対最強自分支配』を決めた理由を教えてください。
星名美怜 イントロの短いインパクトの強い楽曲をリード曲にほしいなという気持ちは最初からあったことでした。『絶対最強自分支配』は、インパクトを持った歌い出しから始まるので、初めて聴いたときから「これを絶対にリード曲にしたい」となりました。歌詞も共感できるといいますか、気持ちを奮い立てるような内容ですし、一見頑張りすぎているくらいに気持ちを張った歌詞に思われがちですけど。自分の弱さを記すなど、共感する面がたくさんありました。中でも、強気に見せて、ちょっと繊細な心情も書いてあるところには、「その気持ちわかるな」と感じていましたし、まるでわたしの心を読まれている気がしてびっくりしました。それが決め手になって、この曲をリード曲として選んでいます。
──曲中からは、かわいらしいセリフも飛び出してきます。
星名美怜 最初、「アイドルっぽくなりすぎるかな?!」とも思ったんですけど。でも、ファンの人たちがわたしに求めているのはそういう部分かなと思ったので、そこはアイドルっぽく言っています。
──美怜さん自身、アーティストらしさとアイドルらしさについては、どのようにバランスを考えているのでしょうか?
星名美怜 そこ、自分ではぜんぜんわかんなくて…。アーティストっぽく表現しようと意識しているわけでもないし、アイドルっぽさは自然に出てくるもの。そういうのを意識することなく自然体の自分で制作を進めていたから、今もそこの違いは、自分ではよくわからないです。
──”らしさ”を意識するよりも、今の自分にフィットするものを素直に選んでやっているスタンスだ。
星名美怜 そうですね。表現したいスタイルにしても、今はいろんなジャンルの音楽に挑戦していきたいし、そうしながら、後々自分のスタイルを決めていけばいいことだと思っています。
わたしも、スタッフの人たちも「このメロディーがいいよね」と言っていた推し曲です。
──作品の冒頭を飾ったのが『絶対最強自分支配』。続いて流れるのが、ダンスミュージックの『Question』になります。
星名美怜 なんで『絶対最強自分支配』と『Question』を先行配信曲にしたかの理由にもなるんですけど。今のわたしらしさの出た『絶対最強自分支配』を先行配信すると決めた時点で、もともといろんなテイストの曲をやっていきたい気持ちがあったからこそ、それをみんなへわかりやすく提示したい。しかも、あえてアイドルっぽくない面を出そうと、そのバランスを考えて『Question』を同時に配信リリースしたわけです。『Question』を選んだのは、この曲のテイストが好きだったというのが理由です(笑)。
──実際にライブでも、『Question』はセットリストの中に程よいアクセントになって反映されていましたからね。
星名美怜 そう、ライブの流れの中、一つのアクセントになるなぁとわたしも感じていました。ファンの方々も、この曲ではクラップを入れるなど楽しみ方を見つけ出しているから、ライブを通してこれから『Question』を育てていきたいなと思っています。
──3曲目に収録したのが『Bubble Ring』です。
星名美怜 わたしも、スタッフの人たちも「このメロディーがいいよね」と言っていた推し曲です。わたし自身は、この曲のメロディーが好きすぎて選びましたけど。歌詞もわたしの気持ちと重なる面が多かったし、いろんな方が歌詞に共感をしてくれる内容だと思います。歌唱面でも、高音域から低音域まで、いろんな幅の声を出せれば、わたしの歌声の魅力をアピールしていける楽曲にもなりました。最近行っているリリース・イベントでは、野外会場で歌うこともあります。この曲、太陽の下で歌うとすごく気持ちいいです。
──4曲目は、激しく攻めた『Now Feel Saddest?』になります。
星名美怜 わたし、自分の高音域の歌声を強みにしてきたから、それを活かせる楽曲として、絶対にこの曲を入れたくて収録を決めました。ライブで歌っていても、ファンの人たちが一番盛り上がってくれるのが『Now Feel Saddest?』です。きっと、以前にソロとして歌っていたときに、この手のテイストの曲を好んでいたから、それもあって盛り上がってくれているのかなと思いました。
──TYPE-A盤には、『STAR RISE』を収録しました。
星名美怜 『STAR RISE』のイントロの部分を、わたしがライブで「Wow Oh Oh」と歌いだすと、みんなも一緒に「Wow Oh Oh」と歌ってくださいます。そこは、わたしも狙っていたところ。「この曲をライブの最後に歌いたい」と思って、作品に収録することを決めました。『STAR RISE』はキラキラとした、走り出す感じの曲調。しかも青春感もあるから、自分よりも年下世代の人たちにも共感してもらいやすいし、「青春しているな」というときに、この曲を聴いてもらえたらなと思っています。
──TYPE-B盤に収録をした『Glow My Heart』。こちらはダンスミュージックになります。
星名美怜 『Question』とはまた違う感じで収録曲の幅をさらに出したいとなったときに、それこそ『絶対最強自分支配』と『Question』の間を取り持つダンスナンバーにピッタリの曲として『Glow My Heart』を選びました。この手のテイストはわたし自身も挑戦したことがなかったので、一種の挑戦曲として歌わせていただきました。結果、『Question』と『Glow My Heart』を収録したことで、作品全体にグラデーションを出せたなと思います。
──TYPE-C盤には『ミチシルベ』を収録しました。
星名美怜 すごくメッセージ性の強い曲ですし、ファンの方々との繋がりがすごく顕著に見える歌詞や楽曲になりました。歌詞には、「みんなの未来をわたしが見届けるよ」という意味と「みんなにわたしの未来を見届けてほしい」という、お互いを支えあう関係を記しているところがすごくいいなぁと思っています。実際に、わたしとファンの人たちとの関係性もそうですし、わたしの中にある「ファンのみんなが大好き」という気持ちを歌にしているのも好きなところです。
──ミチシルベ…道標と名付けたように、美怜さん自身がファンのみんなを導く存在にもなっていくわけだ。
星名美怜 そうでありたいですね。わたし自身、ファンのみんながいるから頑張ろうと思えるし、ファンのみんなも、わたしがいるから頑張れるとなってくれたら。そうやってお互いを照らしあえる存在であれたらいいなと思うし、そういう思いを記した、すごく素敵な歌詞だと思いました。
今は、すべての経験が闘争心に変わっています。
──完成した1stミニアルバム『Once Upon a Star』は、今の美怜さんにとってどんな作品になりましたか?
星名美怜 今の自分を激励できるというか、「頑張れ、星名美怜」と言えるアルバムになったなと思います。インストア・イベントをやっていても感じることですが、今はまだ、星名美怜という名前を言っても「誰?」と思われることもあります。だからこそ、まずは自分の認知度を高めていかなければいけないし、そのためにもこういうことをやっていきたいという目標もいろいろ生まれています。今は、すべての経験が闘争心に変わっているし、やる以上はもっともっと頑張りたいので、そういう気持ちをさらに強くしてくれた作品にもなりました。
──今年頭の頃と今を比べても、気持ちの変化は…。
星名美怜 ぜんぜん違います。気持ちの変化はすごく大きいです。ただ、こうやって作品をリリースすることで、ようやくスタートラインに立てるんだなという状態です。だからこそ、ここからもっともっと頑張らなきゃと、ますます気持ちに火が付きました。
──今後の展開もいろいろと決まっているのでしょうか。
星名美怜 来年2月に、またSEPTさんの舞台に出演することが決まりました。わたし自身のライブ日程はまだ決まっていませんが、11月にライブをやったことで、ライブをやりたい欲求がめちゃめちゃ強くなったから、そこは積極的にやっていきたいなと思っています。できれば、みんなを身近に感じられるライブハウスでやりたいなとも思っています。
30代になってもミニスカートを履いて活動をしていける自分でいられるように頑張ります。
──改めて今年を振り返りつつ、来年に向けての思いを聴かせてください。
星名美怜 2025年は、自分にとってすごく大きな変化を与えた1年になりましたし、ファンの方々の強い思いもずっと身近に感じてきた1年でした。みなさんが「好き」と言ってくださる星名美怜の姿として、2025年中にみんなの前にふたたび立つことができてすごく嬉しかったです。だけど、これはまだ本当に始めの一歩にしか過ぎません。これから星名美怜の存在をたくさんの方に知っていただくためにも、2026年もみんなと一緒に楽しくというモットーを掲げながら、もっともっとたくさんの人に星名美怜のことを知ってもらえるように。そのうえで、みなさんがわたしを応援することに幸せを感じてもらえるような活動をしていきたいです。
──デビュー15周年という年に、いい転機を迎えたんじゃないですか?
星名美怜 今年は、いい転機になれたなと思っています。ただ、もう15周年も経ったんだという感覚が全然ないから、むしろ、そんなに経ってしまっていたんだということのほうが怖いです(笑)。そこは、なんか不思議な感じですけど。より自我を強く持って進んでいくという意味では、これから先に向けてのほうが楽しみは多いです。それこそ、これから5年先の20周年のときには、デビュー10周年や15周年のときとはまた異なる実感を覚えていそうな気がしています。ほんと、ここからまた新しい人生が始まった感じがしています。2年後には30歳にもなってしまいますし(笑)。でも、30代になってもミニスカートを履いて活動をしていける自分でいられるように頑張ります。
Text:長澤智典
星名美怜「絶対最強自分支配」MUSIC VIDEO
星名美怜 Mini Album 「Once Upon a Star」2025年12月3日発売
『Once Upon a Star』
2025年12月3日発売
各¥2,500(税抜:¥2,273)
全5曲収録
Type-A(TKCA-75316)

Type-A
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. STAR RISE
Type-B(TKCA-75317)

Type-B
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. Glow My Heart
Type-C(TKCA-75318)

Type-C
1. 絶対最強自分支配
2. Question
3. Bubble Ring
4. Now Feel Saddest?
5. ミチシルベ
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