ASAGI(D)が作りあげた、ヨーロッパの空間へタイムトラベル出来る館、それが「Studio Rosarium」/「ミュージシャンが本気で行っている、もう一つの本職シリーズ」 ~Vol.2〜

2020年06月20日 | カルチャー
長澤智典
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本職はミュージシャン。でも、想いが強すぎるあまり、音楽の創作やライブ活動と並行し、本気で始めてしまったもう一つの本職を持つ人たちがいる。
いわゆる片手間ではない。音楽だけで食べていけないから、生活のためにと始めたわけでもない。ミュージシャン/バンドとしてしっかり生活の糧を得ながら。そのうえで、想いが強すぎるあまり、その職業にも本気で打ち込んでしまった。そんな人たちをここでは紹介したい。

ゴシック/ダーク/耽美な世界観を描くDとは…。

国内のみならず、海外にも数多くのファンを数えるヴィジュアル系バンドのD。ゴシック/ダーク/耽美な世界観を、音楽性とヴィジュアル面に投影。その設定はさまざまながら、1曲1曲がすべて物語として構築してあるように、彼らの音楽はどれも、映画の一場面を切り取ったようなドラマ性を持っている。

同WEBで行った「エールソング特集」のときにも、以下のようにDのことを紹介していた。

「ヴァンパイアの長大な物語や、アリス、森、などありとあらゆる幻想的な世界観を描き続けている。その人気と評価は、国内はもちろん世界各国で非常に高く、何度もワールドツアーを行なっている。ヴォーカルのASAGIは、浅葱名義でソロ活動も実施。こちらでは日本の伝承や民話などを題材にしながら、悲しき定めを持った物の怪たちの心模様を描き出すなど、人の濁った心に身を滅ぼされる者たちの心情を題材に和の世界観を描いている」


▶︎ASAGI(D)の今こそ聴きたい!「Hang in there」/コロナに負けない!「心が健康になる」エールソング特集

一歩踏み出すごとに撮影したい背景が浮かびあがるように、一つの空間の中へ無数の撮影スポットがあるのも「Studio Rosarium」の特色。

Dが描き出す世界観や物語を生み出し続けているのが、バンドのリーダーであり、ヴォーカリストのASAGI。彼の頭の中に浮かび続ける壮大かつ長大な妄想が、次々と音楽という形になれば、映像を伴った物語を、彼らはMVや写真(ジャケットやアーティスト写真などのヴィジュアル面)、ライブステージのセットや構成に映し込んできた。そのこだわりは衣装やヘアメイクのみならず、物語を構築するうえでの舞台セットや小物にまで投影。すごいのが、「何々風」として作るのではなく、徹底して「本物」へこだわるあまり、Dが中心に据えて描くことの多いヨーロッパの品々。いわゆるアンティークな家具や小物なども実際に取り揃えては、それを自分たちの描く世界観の中へ取り込み、作品化し続けてきたこと。
Dが好きな人たちは、明確な世界観を持った音楽はもちろん、その音楽を形作るうえで作りあげた美術面も含め、一つ一つの物語へ心の足を踏み入れながら、ストーリーを彩るキャストとして楽しむことに喜びや幸せを覚えている。

Dは、自分たちの世界観を彩り続けてきたアンティーク家具なども用いた、撮影を軸に据えた多目的なスタジオ「Studio Rosarium」を昨年6月に八王子にオープンした。
 先に伝えておくと、「Studio Rosarium」はDの世界観を投影したものではなく、Dの世界観を担うASAGI自身が、「みずからの理想とする空間」として創出した場になる。彼の大好きな世界の一つであるヨーロッパの社交場を、2つの空間に投影。主に撮影スタジオとして使われることが多いが、この空間で誕生会や結婚式の二次会、仲間たちとのお茶会の場、さらには小さなファッションショーの舞台として使う人もいるように、現実を忘れ、ひとときの甘美な夢の空間に浸る場として、このスタジオを利用する人たちも数多い。
HARAJUKU POP WEB読者向けで言うなら、このスタジオにある2つの空間を借り、様々なロリータ服を持ち込み、いろんな場所で、その背景に似合う服を着ては撮影を楽しんでいる人たちも多い。それくらい、一歩踏み出すごとに撮影したくなる背景がそこかしこに浮かびあがるように、一つの空間の中へ無数の撮影スポットがあるのも「Studio Rosarium」の特色だ。
そのうえで、Dファンの目線で語るなら、ヴァンパイアの眠る棺や王が座った玉座など、DのMVやジャケット、ライブ空間を彩った小物たちも空間の中へさりげなく置いてあるように、その背景も知ると、さらに楽しめる仕掛けも施してある。

「Studio Rosarium」は、撮影スタジオとしてはもちろん。イベントやパーティも楽しめる社交場としても使える場。

「Studio Rosarium」を創った理由について、ASAGIは以下のように述べてくれた。

「僕は、自身で会社を運営する形を持ってDというバンドを動かしています。その会社を経営していく上で基盤にしているのが音楽。そこを軸に据えながら、バンドという枠を超え、情報を発信する本やWEBなどを制作するなど、様々なことに挑戦をして来ました。
僕が求めているのは、自分たちが得意としている分野での経験を活かしたうえでの次へのステップ。個人的に、昔からインテリアが好きで無数のアンティークな家具や小物を集め、空間をアートしてゆくことも好きで、これまでも様々な作品の中に投影してきました。これも、自分の頭の中に浮かび上がる物語の世界観を現実に具現化したいがためのこと。
その世界観が好きで、共感してくださる方々もまた、同じように僕らが描き出す世界を求めてくれる。ならば、自分らの得意とする世界観の空間演出を、求める人たちにも提供したい。そこから本物のアンティークの家具の数々も揃えた「Studio Rosarium」を作りました。
じつは、何気なく目にしている空間の中には、たとえば約100年前のフランスで作られた薔薇の一灯シャンデリアなど、歴史の中で旅を続けながら、ここに辿り着いた品々も多くあります。そういう品々の語る浪漫を感じながら、この空間で素敵なひとときを過ごしていただきたい。撮影スタジオとしてはもちろん、イベントやパーティも楽しめる社交場としても使える場を作りました。ここへ訪れた人たちが皆、笑顔になれるように。」

「Studio Rosarium」に用意した2つの空間について、資料より抜粋し、紹介したい。

★2F「シュヴァルツヴァルトの獣」


ダークでゴシック感が漂う夜の古城がコンセプト。
1Fからの階段は温かみのあるレンガ調の壁です。
エントランスの天窓から見えるのはブラッドムーン。
狼達が護る重々しい扉を抜けた先は王の間であり、赤い絨毯と絢爛たる天蓋カーテンの中に玉座が鎮座しています。
数多くのシャンデリアが灯る部屋ではまるで舞踏会が開かれそう。
また、荘厳なカーテンの奥の部屋はヴァンパイアが眠る棺桶の間です。
中央の薔薇の一灯シャンデリアの下には騎士達が集う円卓をイメージしました。

★3F「ヴァイスヴァルトの花嫁」


森の中にある薔薇のコテージガーデンがコンセプト。
まず階段では不思議な森の住人達の肖像画が出迎えてくれます。
樹皮を彷彿させる壁面とグリーンウォール、白いカーテン、そして薔薇のシャンデリアはガーデンパーティーのイメージ。
カルーセル(回転木馬)は懐かしい気持ちを思い出させてくれるでしょう。
薔薇と緑溢れるアイアンゲートの向こう側は自然光が差し込み、趣のあるシャビーシックな風合いに纏めています。
カウンターやミニキッチン、8人掛けのダイニングテーブルを備えているので、商談、ティーパーティーやランチ、ディナーなどにも最適です。

時代を越えた旅人や、もう一人の理想とする自分になり心を開放していけるのは、何よりも一番の心の贅沢。

「Studio Rosarium」に設置した「シュヴァルツヴァルトの獣」「ヴァイスヴァルトの花嫁」は、「黒と白」のように対極を成す空間。しかも、それぞれの空間の中に、無数の撮影スポットがさりげなく形作られている。ASAGIも語っていたように、この空間を撮影で利用する人はもちろん。現世を忘れたお茶会の場として、お洒落な装いに着替え(もちろん着替えの場所は完備)、仲間たちとひとときを過ごす人たちも多い。この場をファッションショーの場として用い、プチクローズドな空間として特別な人たちに披露する秘密の園という形で発表会や会見の場に用いる人たちがいるのも、納得だ。

 ASAGIは拘りが強く、今も時間を作ってはこの館をリューアルし続けている。ASAGIいわく「けっして完成することなく、永遠に創造し続けるでしょう」という言葉に、思わず納得。利用する人たちも、それぞれの空間ごとにという方もいるが、最初から2つの空間を借りて撮影やパーティを楽しんでいる人たちも多い。2階と3階を繋ぐ階段やパウダールームも含め、すべてがアートな場として成り立っている。この空間に足を踏み入れる以上、そこをすべて占有し楽しみたくなる人たちの気持ちも、とてもわかる。
しかも、リピーターが多いのも「Studio Rosarium」の大きな特徴。現実を忘れ、ひとときの夢の空間で、誰もがヒーローやヒロインになれる。その甘美な空間を独り占めするのはもちろん、共通の趣味を持つ仲間たちと共有しながら、時代を越えた旅人や、もう一人の理想とする自分になり心を開放していけるのは、何よりも一番の心の贅沢だ。

Dも、オンラインサロン向けの配信や、ファンたちを招いたイベント会場として、よく「Studio Rosarium」を用いている。他にも様々なアーティストや、アイドル、声優、モデル、コスプレイヤー達がここで撮影を行えば、MV撮影やTVCM撮影の舞台、雑誌の撮影、テレビ局のための撮影の場としても用いられているのはもちろん。最近では、勝負を決めたいときの商談の場としてこの場を使う方もいるように、さまざまな人たちが、この空間を「特別な場」として利用している。
もちろん、誰もが気軽にスタジオを借りることが出来るように、あちこちに物語の宿った品々が並ぶこの空間の中で、しばし「理想とする自分に浸ってみて」はいかがだろうか。

浅葱、新たなソロ作品のテーマは、「アマビヱ」

 最後に、近況を報告しよう。Dとしては、次なる展開へ向け、水面下で新たな行動の準備を進めている。同時に、ソロシンガー浅葱としても活動しているASAGIは、夏に新しいシングルを発売するため、Dと並行し、こちらも制作に勤しんでいる。そのタイトルが「アマビヱ」。2020年8月29日に発表される。
 この自粛期間中に、その言葉やイラストを耳や目にした方も多いだろう。圧倒的な「和」の世界観の表現も得意とする彼が、疫病を封じ込めるという伝説を持つその存在を、どんな風に作品へ落とし込んだのか、とても興味深い。ぜひ、D及び浅葱の活動にも注目していただきたい。

TEXT:長澤智典

インフォメーション

「アマビヱ」告知映像

ASAGI(浅葱)
秋田県出身。8月29日生まれ。Vocalist。作詞家、作曲家。Dのリーダーであり、浅葱ソロとしても活躍。有限会社GOD CHILD RECORDSの代表取締役社長、CEO兼CFO。Executive Producer。Dでは全楽曲の作詞、またメインコンポーザーを担い、作品のシナリオとトータルアートをプロデュース。撮影スタジオStudio Rosariumオーナー。多摩動物公園オフィシャルサポーター。オンラインサロン「Sub Rosa」運営。

ASAGI OFFICIAL WEBSITE
http://www.god-child-records.com/asagi/
ASAGI Twitter
https://twitter.com/ASAGI_SOLO
Studio Rosarium OFFICIAL WEBSITE
https://www.studiorosarium.com/
Studio Rosarium twitter
https://twitter.com/StudioRosarium
Studio Rosarium店長”井上SHOW TIME”Youtube Channel
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D OFFICIAL WEBSITE
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D twitter
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この記事を書いた人

長澤智典
音楽を中心に執筆中のライター。「あなたのため」に頑張ります。 twitter @nagasawatomonor Web http://vues.jp/

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