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2020年5月にYouTube上で発表した「Myra」が2220万回再生を記録。
TikTokをはじめとするSNSのシーンで絶大な支持を受けるシンガーソングライターTani Yuuki。
リズミカルかつ聴く人の耳と胸を強く打つリリックとメロディーはどのようにして生まれているのか。
彼が過ごした過去と現在から滲む等身大の優しさを紐解いて、さらに深くハマっていくTani Yuukiの音楽のルーツを、芯の強いこれからの決意と言葉を。
終始笑いが絶えず穏やかな雰囲気で行われたインタビューを通して感じて欲しい。
Tani Yuukiの音楽の原点。街から広がる感受性、繋がる思い出。
──本日はよろしくお願いします!
Tani はい!宜しくお願いします!
──お互い緊張しないでお話できたら嬉しいです!
Tani はい(笑)少し人見知りなのですが頑張ります(笑)
──早速ではありますが、私たちが原宿にゆかりのあるコンテンツ、原宿が好きな人に向けた「HARAJYUKU POP」というWEBサイトを運営しております。
Taniさんは原宿という街にどのようなイメージをお持ちですか?
Tani そうですね、すごく個性的な街だなと思います。
色で言うとカラフルなイメージ。
ヘアカラーや服装も個性的ですし自由が許されるというか、本当に色々な個性が集まる街だなという印象ですね。
──Taniさんもすごく個性的なお色のお洋服が似合っていますよね!
Tani ありがとうございます(笑)
柄シャツとか、派手な色の洋服も勿論着るんですが、Yohji Yamamotoの服が好きで、長めのシルエットのロングシャツをよく着ています。ハリーポッターみたいな(笑)
──ハリーポッター(笑)それは少しイメージになかったです(笑)
ショッピングなども含めてTaniさんもよく原宿に行かれたりされますか?
Tani そうですね。ちょくちょく行ったりもしますが、専門学校が渋谷にあったので渋谷で遊ぶことの方が多かったです。
──専門学校時代は学校帰りに遊ばれることが多かった?
Tani そうですね。ラーメン食べたりしてました(笑)
──ラーメンですか(笑)
Tani 家系ラーメンのお店がセンター街にあって、よく友達と食べに行ってました(笑)
たまに物凄く欲しくなりませんか?(笑)
──わかります(笑)癖になっちゃいますよね(笑)
Tani 油増してみたりとか(笑)
──ライスおかわり自由だったり(笑)
当時親しかったお友達は音楽関係の方が多かったですか?
Tani 音楽の専門学校に通っていたこともあって自然に音楽関係の友達が増えていった感じです。
専門学校の頃は3ピースバンドを組んでいたのですが、ベースがミックスや同期・アレンジを担当していたのでメンバーの自宅とか学校のスタジオを借りて一緒に音楽制作する時間が楽しかった思い出ですね。
──普段遊んでいる中に音楽が浸透しているイメージ?
Tani 「遊びながら」という感覚も勿論ありますが、とにかく制作活動そのものが楽しくて、色々なフレーズや歌詞が浮かぶ瞬間、作られていく瞬間が好きでした。
──当時の音楽制作が今の楽曲に活きていますか?
Tani 当時はバンドということでアコースティック調だったりバンドを意識した楽曲を制作していましたが、今はR&Bなど色々な音楽の要素を盛り込んでいる部分は変わりましたね。
ただ楽曲を制作して、その曲を歌っているのは僕自身だということは今も昔も変わらないです。
今と昔で雰囲気は似ていたりするでしょうし、ありのままの自分という部分は大切にしています。そこは今も昔も変えずにいたいです。
──Taniさんの楽曲から感じる歌詞のストレートさ、ストレートだけどギミックが仕込まれていて独特な表現は、ありのままの自分に嘘をつかないスタイルから生まれているんだなと、今のお話をお伺いして感じました。
Tani そう言っていただけると嬉しいです(笑)
──Taniさんは茅ヶ崎が地元ということで、地元のお話も少しお伺いしたいのですが、茅ヶ崎への想いや影響を受けたことがあれば教えていただけますか。
Tani 最近東京に引っ越したのですが、茅ヶ崎にいた頃の方がゆっくり時間も流れていたような気がするんですよね(笑)
──僕も田舎出身なので良くわかります(笑)僕の地元は茅ヶ崎と比べられないくらい田舎ですが(笑)
海の近くにお住まいだったんですか?
Tani ランニングで5分くらいの場所に住んでいました。
潮の匂いというか、海の匂いがするんですよ。
──わかります!僕も海街だったので!
なんかいい匂いというより少し生臭いというか、街中に充満するんですよね(笑)
Tani そうです(笑)
中学生の頃はよく友達と海で遊んでいたので、その時の記憶が今の楽曲の歌詞とか雰囲気に繋がっていたりして大切な思い出になっていますね。
──何気ない街の風景や思い出も音楽制作に影響していることがあるのですね。
Tani 実際に感じたこと、目にした情景を音楽制作に繋げることは多いです。
茅ヶ崎だけでなく、先ほどの話でいえば例えば渋谷などもそうですが、音楽を作るときに都会をイメージすることはよくあります。
街の喧騒、雑踏が歌詞のワードチョイスに影響していたりします。
──幼い頃から音楽に意識する機会は多かったですか?
Tani 親がサザンオールスターズのファンだったので幼い頃から聞いていましたね。
その影響もあり、小さい頃から音楽は身近だったかもしれません。
──確かに!茅ヶ崎といえばサザンオールスターズのイメージが強いですね!
Tani 茅ヶ崎には「サザン通り」だったり「サザンストリート」とか、サザンオールスターズに馴染みのある場所が多くあります。
これはだいぶ昔ですが、実家の近くに野球場があるんですよ。そこで行われたサザンのライブの音がふんわり自分の部屋まで届いてきたんです(笑)
──それはすごい(笑)
Tani 他にも、ある日駅前に行ったら物凄い人が駅に集まっていたことがあって。
もう渋谷かなって思うくらい(笑)
とにかくいつもの地元の駅と比べ物にならないくらいの人の量でどうしたのかなと思っていたら「aiko ゲリラライブ」の看板を持ったスタッフさんが海岸までの道にずらっと並んでいて。
海岸に鉄筋でできた特設ステージが組まれて、そのステージに向かってすごい数のファンの人が向かっているんですよ(笑)
幼心にびっくりした記憶があります。
──確かに茅ヶ崎って都会から程よく離れていて、でも特別感もありますもんね。
ゲリラライブとかすごく似合う気がします(笑)
Taniさんもいつか「茅ヶ崎凱旋ゲリラライブ」いかがでしょうか!(笑)
Tani やるしかないですね(笑)
そうなれるように、今やるべきことをしっかりやっていきたいです!
人生初のワンマンライブ。ファンと向き合って前進したあの日。
──昨年12月22日ワンマンライブを開催されました。
ワンマンライブが決まった時のお気持ちを教えてください。
Tani 率直な気持ちは不安でした。
今までバンド時代に対バン経験はありましたが、ソロ名義になる前も含めてワンマン自体人生で初めてだったので。
それに、Tani Yuukiを好きでいてくれるファンの方をSNSでは実感しても、自分の目で直接感じることがなかったのでワンマンを開催しても『本当に来てくれるのかな?』と。
とにかく不安が一番大きなところでした。
──ワンマンライブへの不安を感じる中で、当日を迎えるまでにどのような準備をして克服されたのでしょうか。
Tani まず自分に足りないと感じたのが「ライブに慣れる」という感覚です。
元々大勢の人の前でトークすることが得意ではなかったり、自分に人見知りをしてしまう部分があることは自覚していたのと、バンドでライブをする時ってギターだったりキーボードだったり、手元に楽器があったんですよ。
でも今回それがない(笑)
手振り・身振りを含めた立ち振る舞いが小さくなってしまいがちな部分もどうにかしないといけないと思い、部屋に大きな姿見を買いました(笑)
──全身が収まってもまだ余白があるくらい大きいですね!
Tani 自分では大きく表現しているつもりでも、ステージからみればまだまだ小さいということもあるので。
あとはステージに立っている自分をイメージしてMCの練習もこの姿見の前でしました。
──色々な試行錯誤を経てライブ当日を迎えたのですね。
ライブが始まった瞬間のお気持ちをお聞きしてもよろしいですか?
Tani 初手は食らったというか。ライブ開始前にイメトレはしていたんです。
でも割とライブの前半は面食らった状態でした(笑)
歯車が噛むまでちょっと時間がかかるイメージです(笑)
そんな中でも自分をSNSでフォローしてくれているファンの顔がステージの上からバッチリ見えるんですよ。
中学生くらいの若い人から、年上の人まで一人一人の顔がはっきり認識できる。
今までSNS上で築いてきた関係をリアルに自分の目で直視できることにひたすら感動を覚えていました。
Tani Yuuki 1st LIVE 2020 〜はじまりのはじまり〜
集まってくれた皆さん、応援してくれた皆さん、本当にありがとうございました!
まだまだ未熟ではありますが、ここを原点にもっともっと大きくなります。
どうかこれからも、応援よろしくお願いします!
ありがとうございました!#Taniのはじまり pic.twitter.com/lO5IX8Qjj5— Tani Yuuki♨️ (@yu___09___11) December 22, 2020
──ファンの皆様はセカンドワンマンを期待していますよ!
Tani 今アルバムに向けて楽曲制作に取り掛かっていているのですが、CDなのか配信なのかは別としてなんとか形にしたいと考えて、そしてレコ発まで頭にはあります!
僕自身、充電期間が必要な人間なので(笑)時期は明言できませんが、やっぱり楽しかったワンマンライブを行いたい気持ちが強いです。
もっともっと自分自身のクオリティーを上げなければいけないという課題も見つかりましたし、とにかく『ファンのみんなに喜んでもらいたい欲』が出てきているので、ファンの方には少し待っていてもらえたら嬉しいです!
──僕もその時はでそっと拝見させていただきます(笑)
アルバム制作のお話が出ましたが、楽曲のお話も少し聞かせてください。
Myraを発表された際に、TikTokで反響が大きかったですよね。TikTokというコンテンツをある程度狙っていた部分はありますか?
@yu___09___11 知らない方がいいことってあるよね。##Myra##歌ってみた##弾き語り男子##オリジナル##ラブソング##TaniYuuki##WHITEBOX ##オリジナルネタ募集中 ##tiktokでゲーム中 ##キッチンペーパーチャレンジ ##いきなりドッキリ
Tani TikTokは意識して制作しましたね。動画にして使いやすいような曲であるようにしたいと。
具体的に、例えばライブに行くと手を上げてわーっと盛り上がるじゃないですか。
そのイメージでなくクラブミュージックで、しかも軽くノレるようなイメージです。
当時の流行や傾向も踏まえた上で、生まれた楽曲がMyraですね。
──2月19日にUnreachable love songを発表されましたが、心地よく耳に届く素敵な歌詞とメロディーですよね。
Tani ありがとうございます。
聞いていて心地良いという部分はすごく意識しますね!
──Taniさん自身が好きなアーティストさんから影響を受けることはありますか?
Tani はい、それは結構ありますね。
──BUNP OF CHIKENやRADWIMPSがお好きだとお伺いしました。
Tani そうですね!
BUMP OF CHIKENだと「RAY」とか「同じドアをくぐれたら」とか良く聴いていました。
藤原さんは低音から中音までの声の響きが綺麗で好きです。
RADWINMPSもすごくよく聴きます!
「有心論」だったり「五月の蝿」だったり「me me she」、「おしゃかしゃま」、「トレモロ」。世界観があるアーティストさんや楽曲が好きです。
──アーティストによっては自分の楽曲に影響が出ないように、他のアーティストさんの楽曲と距離を置く方もいらっしゃいますよね。
Tani 僕は他の人の曲から影響を受けることはいいことだと思います。
むしろ最近はリファレンス曲を1曲立てて、雰囲気やメロディーだったり作詞への参考にしたりもします。
高校生や専門学校の時の”ただ音楽を作ることが楽しい時期”を経て、「他のアーティストに似ていると思われるのがイヤだ、自分は自分だ」という気持ちが強い時期もありましたが、次第に変わっていきました。
やっぱり自分だけでは思いつかなかったことをアウトプットすることができますし、必要なことだと思います。
──楽曲のお話の最後に一つ質問させてください。
Taniさんが考える、ご自身の音楽の「強み」を教えてください。
Tani 僕は譜割りだったり、語呂だったり。
あまり字余りになるフレージングは好きではないタイプなんですけど、歌詞のはめ方や心地よく歌える事を意識しているのでそこが感じてもらえたら嬉しいです!
プライベートのTani Yuukiが今ハマる「整う」世界。
──今日を通じて少し仲良くなってきたと思うので趣味とか、プライベートのことをお伺いしてもよろしいですか?
Tani いいですね、しましょう!(笑)
──ありがとうございます(笑)
今、コロナ渦もあり、お家時間に行っている趣味はありますか?
Tani 最近引っ越したのもあり自炊をしていますね。
そんな凝った料理を作るわけではないですが、ふわふわでパカっと割る卵の乗ったオムライスは最近上手くなりました(笑)
──十分凝ってませんか?(笑)
Tani いや、意外と簡単に作れるんですよ!
実家にいた頃、冷蔵庫の中の卵を使うこと遠慮しちゃって使えなかったんですが、一人暮らしだと使い放題じゃないですか!(笑)
結構卵の量を使った方が上手くいくので最高です(笑)
料理をしていると気分転換になるんですよ。
──使い放題…なんですかね?(笑)
Tani はい(笑)使い放題です(笑)
同時に実家のありがたみも感じてしまいますけどね。
──他にどんな趣味をお持ちですか?
Tani 現クールのアニメはほとんど網羅していると思います。
「ストーンワールド」「呪術廻戦」など話題もあって面白い作品が多いですが、僕がオススメなのは「バイオレット・エヴァーガーデン」ですね。
絵もお話もすごく綺麗で人間らしさがすごく出ているんです。
映画も観ました。とにかくハンカチなしでは観ることが出来ない作品です。
作中に出てくる登場人物にフォーカスを当てた楽曲を作るくらいハマってます(笑)
──ということは次回作のアルバムに収録される?(笑)
Tani 約束はできませんが(笑)
──是非聴いてみたいので前向きに検討してください(笑)
お家時間に関係なく、Taniさんがお好きな趣味はありますか?
Tani 最近新しくできた趣味で、サウナにハマっています。
──サウナですか!僕は苦手だな…。
Tani 僕も最初はサウナから水風呂の流れが怖かったです。
熱い場所から冷たい場所に行くと皮膚がびっくりするじゃないですか(笑)
──皮膚呼吸できなくなりますよね(笑)
サウナが好きになるきっかけを教えてください!
Tani 知り合いから事前に「この日空けておいて」と言われていて。
サウナだったんです(笑)
──軽い拉致ですね(笑)
Tani そうですね(笑)
でも始めてサウナを体験してびっくりしました。
そこの水風呂は飲み水でも使われるくらい純度の綺麗な水を使っているんですよ。
最初サウナで5〜10分身体を熱くするじゃないですか。その後、水風呂に浸かって数分間身体を冷やすんです。
水風呂を出たら常温の場所でダラんと体の力を抜くんです。
この一連の工程を「ととのい」といって、「ととのい」までの工程が宇宙と交信できるほど気持ち良いんですよ!
──Taniさんも宇宙と交信できたんですか!?
Tani はいできちゃいましたね(笑)
まだ完全ではないですけど、できちゃいました(笑)
それ以来サウナの魅力にハマってしまいましたね。
──僕でも入れるようになりますかね(笑)
Tani 慣れると本当に気持ち良いですよ!チャレンジしてみてください!
──それでは次の楽曲リリースかワンマン開催のタイミングでサウナインタビュー、敢行しましょうか!(笑)
Tani いいですね!(笑)
──宇宙と交信しながら(笑)
その日を楽しみにしています!
本日は貴重なお話をしていただき、どうもありがとうございました!
Tani こちらこそありがとうございました!
プロフィール
Tani Yuuki
茅ヶ崎出身の22歳。
TikTokやYouTubeを中心に活動するシンガー・ソングライター。
2015年8月から活動スタート。ボーカルグループWHITEBOXのメンバーとしても2018年夏より活動。
2020年5月に投稿した楽曲「Myra」がTikTokを中心にSNSでティーンの支持を集め、自身初の配信音源がノンタイアップ、ノンプロモーションにも関わらず大ヒット。
各チャート上位を総なめにした。
中学生時代に祖父からもらったアコースティックギターをきかっけに音楽を始め、今では作詞作曲、編曲、サウンドメイクなどをすべて自身で行ない、ギターのみならずピアノも弾きこなす。
YouTube:Tani Yuuki YouTube公式チャンネル
Twitter:@yu___09___11 / @taniyuuki_staff
TikTok:@yu___09___11
Instagram:@u_yuuki_u
3rdシングル「Unreachable love song」
2021年2月21日リリース
Tani Yuuki 3rdシングル
「Unreachable love song」
作詞 作曲 Tani Yuuki
オリジナル楽曲としては5ヶ月ぶりとなる3作目。
恋をしている瞬間の葛藤や、記憶の断片を辿ってしまう未練を歌った歌詞とは裏腹に、リズミカルなテンポ感が印象なポップナンバーとなっている。
YouTubeでは2200万回以上の再生数(2021年3月)を記録し、TikTokのテレビCMにも起用され大ヒットとなった1stシングル「Myra」を彷彿とさせるほのかなR &Bテイストもあり、Tani Yuukiの艶やかな歌声が映える一曲となっている。
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