コロナと原宿と私達のこれから

2020年03月27日 | カルチャー

先ほど古着屋「原宿シカゴ」の閉店が発表された

つい先日はクレアーズが2020年10月末までに日本を撤退する事が決まったばかりで

この後訪れるコロナウイルスの影響による経済不況も考えると原宿は今までになく危機的状況だ。

私達は今一度、自分達の健康や安全に備える事に加え今後原宿を守るために何が出来るのか考えていく必要があると思う。

原宿はどんどん原宿でなくなっている

2011年の東日本大震災後からファストファッションの台頭やノームコアの流行により
原宿の町や歩く人も徐々に変化し
ここ数年は毎年原宿系ブランドやプチプラ雑貨店の閉店や倒産、馴染みの雑誌の廃刊などの暗いニュースが絶えない

町のシンボルと言われていた裏原宿のNOW IS FOREVERの壁が取り壊され
MOSHI MOSHI BOX 原宿観光案内所の閉館、
竹下通りの36年間続いた老舗クレープ屋エンジェルハートが閉店するなど
カラフルだった原宿らしさが徐々に削ぎ落とされてしまった

そんな”原宿らしい”部分と引き換えに町にやってきたのが
GU(試着専門店)、竹下通りのビックカメラセレクト、駅前のマツキヨ、IKEAなどの原宿の町に似つかわしくない大企業だった

これらの大企業はきっと五輪が延期になろうが
都市閉鎖に追い込まれる事態になろうが
大したダメージはないのだろう
しかしコロナウイルスの影響で負債を背負った”原宿らしい”店はこの騒動が終息する頃には軒並み空きテナントになっている可能性もある
そこにまた大企業に参入されたらいよいよ原宿は原宿で無くなってしまう気がする。

表向き景気の良さそうに見える町

原宿はいつも人で溢れかえっている

今もコロナ騒動の渦中にもかかわらず原宿は相変わらず若者で賑わっているらしい

ならなぜ、こんなに人が多く訪れる原宿で
原宿ブランドは死にかけているのか?

原宿というストリートはそれまで自分らしい姿を貫く事で世間や周囲と浮いてしまう人々が
「ここでなら存分に自分を出せる」
居場所が無い人にとっての居場所だった。

しかし近年徐々にロリィタ、パンク、デコラなど原宿ファッションに身を包む人の数はは減り続け

今は他のどの町とも変わらない
個性的なファッションをすれば好奇な目で見られる普通の町になってしまった

つまり、賑わっているのは
“原宿系の人間が増えた”わけではなく
“原宿を動物園感覚で見物にくる観光客が増えた”だけなのだ

その人達が目的もなくふらっと訪れた店で1着1万円以上する個性的な原宿系ブランドの服に果たしてお金を落とすだろうか

大抵の人間は500円程度のタピオカを買って竹下の流れるプールの様な人混みに押し流されているだけの様に思う
そういった人々が原宿に増えたところで儲かるのはタピオカ屋だけだ

この町に本当に必要なのは最近から原宿に染まる気の無い見物客ではなく
自分の居場所を求めて原宿を選び原宿に染まり原宿を縄張りとする
そういう原宿ファッションに情熱を注ぐ人じゃないのだろうか。

いま私達にできる事

コロナウイルス騒動で皆もが1番不安に感じているのは感染するリスクより経済的な面をどう切り抜けるかという部分なのだろう

もちろんこんな状況の中でも店側には売り上げを立てるため営業を続けないといけない理由があるだろうし
店にとってはこんな時にも買いに訪れてくれるお客さんは大切だ

しかしそこは皆一つ冷静になって考えてもらいたい

ブランドは確かに売り上げを立てなければならないが店舗間で感染者を出してしまった時の方が
よりブランドとしての損失リスクが高いのではないかと

購入する側も、経済を回すつもりでウイルスをバラ回して居たら結果的に好きなブランドをより窮地に落としいれることになる

ここは店側も消費者もオンラインショップに意識を向けるべきなのではないかと思う。
(もちろんそれもロックダウンが起きるまでの間の話なのだけれど…)

私達が原宿の為にできるのは好きなブランドの服を買って、着て、それを様々な手段で布教していく事だ。
一見簡単でたった1人の力では何の影響も持たないように感じるけれど
たった1人の力のおかげでギリギリ生き長らえるブランドがあることを知っておいて欲しい。

この記事を書いた人

江崎びす子たん
イラストレーター、漫画家、モデル 代表作「メンヘラチャン」 "病みかわいい"カルチャーを国内外問わず発信し続けるクリエイター Twitter:@5623V @ppg_5623v / Instagram:@5623v

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