ヤンキー×ロリータの新境地!のむらこいちちゃんが魅せる“カッコ可愛い”の両取りコーデ

2021年11月08日 | アパレル

1980年代に東京・原宿から生まれたロリータ・ファッションは、甘ロリやロココ調のドレスから、クラシカルで大人っぽいもの、ゴシックテイスト、王子スタイルまで、様々なテイストがあります。しかし、どのお洋服であっても、自分が可愛いと思ったアイテムを組み合わせて自分だけの着こなしを楽しめるのがポイント。

今回、原宿POPでも応援しているモデル・のむらこいちちゃんが、かねてからやってみたかったというストリート・ヤンキー×ロリータのファッションコーデにチャレンジ。
ロリータファッション界でも活躍している広告写真家の清田大介さんが撮影しました。

いかつい男性的なイメージのあるストリート・ヤンキー系のファッションと、女の子らしいお姫様のようなロリータファッション。
世間では真逆のファッションという認識があるかもしれませんね。
でも、実はロリータファッションの中でも、特に中国ロリータは、ファッションとしての懐の広さもあり、かっこいいスタイリングも似合うジャンル。
「自分の好きを貫く」その芯を持ったファッションの考え方の共通点は、映画「下妻物語」にも描かれている通り。

今回の撮影では原宿POP編集部セレクトの中国ロリータ服に、のむらこいちちゃん自前のストリート・ヤンキー・ファッションを組み合わせました。
この二つを掛け合わせた新たなファッション観は、のむらこいちちゃんの中性的でミステリアスなビジュアルの雰囲気ともぴったりハマっていて、新たな世界観が伝わる作品となっています。
撮影も終始和気藹々としていて、ファッションのジャンルを超えて自由に楽しんでいる雰囲気が伝わってくる撮影でした。

のむらこいち


イラストレーター、デザイナー、メイクアップアーティスト、モデルなど多岐にわたり活動。
8月1日より、のむらこいちデザインプロデュースのアクセサリーブランド『Rosa Noir』始動!

Twitter : @mo24yu
Instagram : @mo24yu.too
Blog: https://blog.crooz.jp/koichinom/
TikTok: @mo24yu
Shop: nomuland

ヤンキー御用達!ガルフィー×ロリータコーデ

ストリート・ヤンキー系のファッションの代名詞なブランドとして知られている「ガルフィー」。
のむらこいちちゃんも大好きなブランドだそうですが、可愛い顔をした犬の絵が描かれたガルフィーなら、意外とロリータ服のテイストにも合うのでは?という考えからコーデを考案。
せっかくなら色味も派手にしようと、ロリータのお洋服ではあまり見かけない、オレンジ×紫というド派手カラーのトップスを着用。
ロリータらしさが少ないアイテムをメインにしたため、他のアイテムはモノトーンで色味を抑えつつも、フリルいっぱいの分かりやすいロリータ感があるものをチョイスしています。

インナーとして襟が可愛いロリータブラウスを、ガルフィートップスから付け襟のようにのぞかせています。襟元のパールとリボンがポイントです。
「Snowdrop to Saint Maria(スノマリ)」のjelly fishスカートは、店舗内でも一番ゴージャスなアイテムで、何種類ものレース生地が重なってるボリューミーなもの。
頭ものもロリータといえばこれ!というような王道のヘッドドレスで、なるべくフリルが幅広いものを選んでいます。

<組み合わせたロリータ服アイテム>
・【Snowdrop to Saint Maria】バニーの恋人ブラウス 11,880円(税込)
・【Snowdrop to Saint Maria】jelly fishスカート
・【Snowdrop to Saint Maria】シークレットミラーエンジェルヘッドドレス
・【OZZ ON JAPAN】コルセット/原宿POP編集部スタイリスト私物
※ロリータアイテム以外は、のむらこいちちゃんの私物です。

近未来のチャイナガール

最初のコーデとは逆に、ロリータとヤンキーの共通点しやすいエッセンスって何かを考えて組んだスタイル。
それぞれに共通してよく見かけられる「チャイナ要素」を軸に、ロリータらしさとヤンキーらしさをうまく融合しようと考えて組まれています。

最近のストリート・ファッションでは、「白×銀」や「白×金」など白ベースのサイバー感があるセットアップが流行っているので、そちらも取り入れることでクールなスタイリングに。
中国ロリータの中でもかっこいい着こなしができる黒のチャイナロリータは、しっかりとロリータらしいシルエットを出しつつも、革素材のハトメやベルトにシースルー素材、チャイナボタンなど、パンク・ゴシック要素も強く見られる一枚。
そのためストリート・ヤンキー系のファッションと組み合わせてもしっくりきますね。

頭ものは、日本でもだんだん浸透してきたTHEチャイナなお団子飾り。

<組み合わせた中国ロリータ服アイテム>
・【Snowdrop to Saint Maria】~本草網目~薬草アクセサリー 1,210円~3,520円(税込)
【星辰幻想(Star Fantasy)】功夫少女/原宿POP編集部スタイリスト私物
・【YOSUKE】靴/原宿POP編集部スタイリスト私物

※ロリータアイテム以外は、のむらこいちちゃんの私物です。

美しく舞う蝶のコーデ

蝶の羽根をそのままドレスにしたようなバタフライエフェクトワンピースは、中国ロリータの中でもかなり斬新かつ美しいデザインで日本のロリータ界隈で話題になった一着。そんな軽やかに舞う蝶のような美しいドレスに、また新たな表情を加えてみたくて、ドレス主体にストリート&ヤンキー小物をセレクト。
龍と虎の刺繍が重厚感のあるカーゴパンツと、かなりボリュームのあるファーベストを合わせることで、軽やかなスタイルにあえて重さを加えて。まるで地上に繋ぎ止められても舞い続ける蝶のように…。

ひらひらの蝶のきれいな柄に、龍と虎が組み合わさると、蝶もなんだかヤンキー要素にみえてくるから不思議です。
頭ものの羽のヘッドドレスも後光が差しているかのようで、強い生き物を従えている頂点感を感じます。

写真家の清田さんが、不思議なエフェクト効果がかかるようなセッティングで撮影してくれて、まるでたゆたう海の中にいるような雰囲気なのも素敵でした。
ムーンライトハットを合わせたカジュアルverの撮影もしています。

<組み合わせた中国ロリータ服アイテム>
・【Snowdrop to Saint Maria】羽根のヘッドドレス
・【Snowdrop to Saint Maria】ムーンライトハット 5,280円(税込)
【星辰幻想(Star Fantasy)】Butterfly Effect /原宿POP編集部スタイリスト私物
※ロリータアイテム以外は、のむらこいちちゃんの私物です。

ロリータ服を着たのむらこいちちゃん、「とりま、行けるとこまで行く」

──ヤンキーロリータをやってみたいと思ったきっかけはなんでしょうか?

のむらこいち:完全にノリです(笑)。もともと、可愛い子がイカツイ服を着たり、カッコいい子がフリフリの服着たり、そういうギャップが好きだから。
「両方できたら美味しい」みたいなの最高じゃんと思って。

──これまでもロリータを着る機会はありましたか?ロリータに対してどのようなイメージをお持ちですか?

のむらこいち:普段着はジャージとかなんで…。撮影で着ることはありました!
最近の撮影ではロリータの中でも、ボーイッシュ系やゴシック系を着させてもらう機会が多かったかな?普段着ないからこそ、毎回着るときは楽しいですね。
ロリータさんは系統が自分とは全然違うので、可愛いお姫様~お人形さん~みたいなイメージ。深く考えたことはなかったです。見かけたら可愛いな~って。

──ご自身にとってのストリート・ヤンキーファッションのカッコ良さはどこに感じますか?

のむらこいち:服の面積がデカくなるとこですかね?
派手なのが好きなんで刺繍とかかっこいい!!となるタイプ。自然界においてもデカいのは重要ですからね。

──自由にアイテムを組み合わせるのは、フルセットの決まったコーデと比べて、何が一番テンション上がりますか?

のむらこいち:ロリータのようなフルセットコーデをあんまり着ないので、服を選ぶこと自体がテンション上がることでしたね。
普段はスカート履かないからイメージが湧かなくて、ほとんど選んでもらったんすけど(笑)。

──今回のコーデを着て出かけるなら、どこに行きたいですか?

のむらこいち:スポーツとかできなさそうですもんね…どこ行くんだろ?とりま、行けるとこまで行くっス!
あ、でもゆったりしたタイプの洋服じゃないんで、長時間移動とかは不慣れですね~ロリータさんはすごいなぁ。

清田大介「ヤンキーとロリータは、独自性や自分なりの世界観を持っているという点においては、共通項も多いのでは?」

──ロリータの作品を多く撮られていますが、今回のヤンキー×ロリータの撮影はこれまでとは違う新鮮さがありましたか?

清田大介:今回の撮影はヤンキー×ロリータということで、コーデの面白さもありましたが、シチュエーションの面白さもありました。
いつも考えているような、フリルやレース、可愛い布といったゆめかわいい組み合わせではなく、コンクリートの壁や屋上など硬質なイメージで、自分としてはとても新鮮な撮影となりました。

──今回の撮影ではさまざまな撮り方の工夫をされていましたね。

清田大介:ヤンキー×ロリータという組み合わせの中で、「他者とは違う独自性や何かに立ち向かっていくような強さのイメージと、ロリータが持つ可愛さみたいをどう融合させるんだろうか?」というのは考えました。考えてもみれば、独自性や自分なりの世界観を持っているという点においては、意外と共通項も多いかもしれないとは感じました。

独自の路線を進みつつも、人間っぽさと言うか、ふと見えるカッコよさ、可愛さ、お茶目さみたいなのが撮影できたらと思いました。
のむらこいちさんはとてもクールな印象があるのですが、急にお茶目だったり、可愛らしさがでたり、カッコよくなったりと、ギャップを表現するのがとても上手なモデルさんだと思います。なので、今回のテーマはとてもハマった感じになったと思っています。

──清田さんにとって、ロリータ服を撮る面白さはどこにありますでしょうか?

清田大介:アニメや漫画・映画に影響されてきたのもあって、ロリータ服そのものが好きというのは非常にあります。
レースやフリル、布の織りなす形状などテクスチャが凄い好きで、さらにそこにモデルさんが入ることで千変万化に楽しんでいます!
照明の当て方、撮り方一つでも雰囲気が変わりますし、そこに世界観をもったモデルさんが入ることで表現者としての面白さがあると強く感じています。

清田大介

広告写真家 清田大介
WEB制作会社『DreamPixels』代表。写真家。APA(公益社団法人 日本広告写真家協会)正会員。『清田写真スタジオ』経営。国内外のコンテスト受賞多数。商業撮影、雑誌寄稿、セミナー開催。NiSi Official Advisor。9月3日〜9月9日まで、東京・富士フォトギャラリー銀座にて個展を開催。

HP: http://blog.dream-pixels.com/
Twitter: @DaisukeKiyota / @KiyotaPStudio
Instagram: @daisukekiyota

<所属団体>
APA(公益社団法人 日本広告写真家協会)

<受賞歴>
~2020年~
・2020 MIFA Bronze-Winner(Professional/Advertising-Beauty)

~2018年~
・2018 IPA(International Photography Awards) HornableMention(Professional/Advertising-Beauty)
・『Life with Coffee フォトコンテスト2018』(協賛:ケンコー・トキナー)Instagram部門『Bronze』
・2018 JPA(一般社団法人日本写真作家協会) 公募展 入選
・World’s Top10 Fashion Photographers 2018 Finalist
・2018 PX3(Prix de la Photographie Paris) HM(Professional/Advertising-Beauty)
・2018 MIFA Silver-Winner(Professional/Advertising-Beauty)
・東京カメラ部2018写真展 Mastodon部門選出
・FAPA(FineArtPhotographyAwards)2017-2018 Nominees(Conceptual/Professional)
・2017 TIFA(TokyoInternationalFotoAwards) HM:2作品/Advertising-Beauty(Professional)
・2018 JPS(公益社団法人日本写真家協会)公募展 入選
・OneEyeLandAwards 2017 Finalist(Portrait3部門/Amateur)

~2017年~
・2017 IPA(International Photography Awards) HM:3部門/Non-Pro
・2017 JPA(一般社団法人日本写真作家協会) 公募展 優秀賞
・2017 CPC(Central Photo Contest) 公募展 入選
・2017 盛岡フォトフェスティバル入選

この記事を書いた人

「原宿POP」のライター・カメラマン。中国語が得意。2019年に中国ロリータ服に出会い、その多様性と華やかさに惹かれる。市場の成長が著しい中国ロリータブランドやモデルがカンフル剤となり、日本でもロリータファンが増えればと、中国ロリータの取材に注力している。Twitter:@Osefly

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