緩苺、チャイボーグになります!流行りの中華メイク「90年代香港美女風」体験レポート

2022年08月04日 | カルチャー

今、若い女の子の間で、中華コスメや中華メイクが流行っているのをご存知でしょうか?中国国内でも美が多元化していて、「中華メイク=〇〇」という決まりきった中華メイクというのは、なくなりましたが、日本はナチュラルメイク、韓国は並行眉とオレンジ系コスメが特徴なのに対し、中華メイクは人間離れしたマットな陶器肌が共通とした特徴です。

今回は、中華メイクの中でも非常に人気な「90年代香港美女風メイク」を実際に体験できるイベント「你好!チャイナトレンド」が7月9日、東京都池袋にある北京語言大学東京校にて開催されたので、普段から中華メイクやコスメをチェックしている緩苺(ゆるめ)ちゃんと一緒に行ってきました。

「你好!チャイナトレンド」


「中国女子の呟き」というTwitterアカウントで、中国のコスメやメイクなど中国美容情報を発信する、インフルエンサーのLINさんが中心となって企画した初のリアルイベント。純中国人のLINさんは10歳で来日。中国の印象を変えたい思いから情報発信をしていて、美容系情報ではソフトなチャイナ情報をお届けされています。

中国女子の呟き:@lin__China
チャイナ情報局 ハオハオ:@haohao_china

同日は、「純欲風」と「90年代香港美女メイク」の実演を見ながら学べるメイク講座、漢服など中国伝統衣装の試着ができる撮影スポット、辣妹(中華ギャル)ビーズ体験、物販、中国菓子がもらえるスタンプラリーなど盛りだくさんの内容でした。

緩苺(ゆるめ)ちゃん/プロフィール


高校生の時からコスプレイヤーやポートレートモデルとして支持を集め、最近はブランドのファッションモデルとして活躍。透明感と独自の様式美が持ち味で、カジュアルからロリータまで様々なスタイルを着こなす。

Twitter: @1004yrm_
Instagram: yy0904._

8月27日はラフォーレ原宿にて、本人に会えるロリータ体験エスコートとチェキ会を開催予定。
ご予約はこちらから。

緩苺ちゃんが90年代香港美女に変身するよ♪


色味を統一させて、まつ毛やラメで目元の存在感を出す(他は抑える)、純欲風メイク。


シャドウを使って彫りの深さを出し、毛並み感が強い眉毛と濃いめな口紅が特徴的な、90年代香港美女風メイク。

緩苺ちゃんは普段から純欲風寄りのメイクが多いのもあって、今までやったことがない系統の「90年代香港美女風メイク」を選択

ちなみに、メイク講座では、中華風に近づけるアイテムとして、ナチュラルな空気感を出せる「束感付けまつ毛」がすすめられました。

90年代香港美女風は雰囲気の形容詞で、派手で自信のある女性を指すそうです。メイクだけでなく、大胆な色使いコーデ、ボリュームのある髪型にすることで寄り近づけられます。

LINさん曰く、90年代香港美女風メイクは顔に彫りを作れるので、初見でインパクト強く「あの人可愛いな」と思ってもらえるメイクとのこと。

90年代香港美女風メイクの手順

1)ベースメイク
ベースメイクでは顔の凹凸をしっかり埋めていきます。
チャイボーグで大事なのは肌の黄味など飛ばしながら、肌の色をワントーン上げていくこと。

2)アイシャドウ

ベージュに近い色で塗っていきます。
マットで仕上げてから、ラメでグラデーションを付けていきます。

まぶた全体にベージュに引くような形を意識。
彫りが深く見せたいけど、濃い色だけを乗せても足りないので、まずグラデーションを作ることから。

グラデーションは3段階。

まずベージュ(薄めのラメが入ったベージュ)を引いて、
中間色として、その一回り小さいくらいの濃いベージュを塗り、目のきわに締め色をアクセントで入れ、横側にグラデーションを作っていきます。

2番目に使うベージュを下の瞼に乗せることで、目を大きく見せる効果があります。なんと、「涙袋まで目じゃない?」と錯覚を与えられるとか。ここも薄い色ではなく、濃い色で効果を得られるのがポイントです。

ここでアイシャドウを塗る時に粉飛びしちゃうともったいないので(また、肌が汚く見えるので)、最初にベージュ塗る時にブラシにかけて、下瞼に塗って受け皿にするのが良いそうです。

眉毛が存在感あるので、シャドウは結構濃くしてあげても大丈夫。

繊維マット×シャドウで艶やかな瞼になります。

3)アイライン

黒のリキッドアイライナーを使います。チャイボーグのポイントは「女の子が好きな女の子を作っていく」こと。目を閉じて目の瞼に沿っていくように、跳ね上げすぎないよう、並行を意識して描くと良いアイラインになります。

目が離れている方はあまりラインを出さなくていいのですが、日本人は目が寄っている方が多いのでアイライン長めで大丈夫です。また、中華メイクではアイラインは跳ね上げることが多いです。

4)眉毛を描く

90年代香港美女風は眉毛が一番大事。香港風ならではの山盛りを意識。眉毛は並行眉の方もいると思いますが山を作っていきましょう。黒目の端が山になるように角度をしっかりつけてください。眉毛が多い部分は色少なめで、少ない部分は多めに塗るのがポイント。

ナチュラルになるように描く。自分の目の形に合わせて山を作っていく。眉毛、アイライナー、リップでメイクの出来上がりが決まります。

5)マスカラ
ブラウンかブラックが日本人には合います。お人形さんみたいなまつ毛にしていきましょう。
ここで付けまつげあれば、多めにつけても可愛いと思います。

下まつ毛も黒で塗ります。三角ゾーン(目尻)に締め色を、下の瞼にもシャドウを入れます(下まつ毛と比べて2番目に濃い色)。

6)ハイライト(おでこ、鼻のライン、頬)
目元が完成したら、自然なまるで生まれつきのようなコントラストを作るために肌に馴染む色のハイライトを使っていきます。一体感が出ます。ハイライトは粉っぽくなるのでブラシで何回も軽く磨いていくのがポイント。
鼻先は涙袋用のラメペンシェルで鼻先をとんがらせると、加減ができます。ここで、ラメ感が強いものをちょんと少しだけ置いても良いです。
手で置くと強め付けてしまいがちなのですが、強めにつけたい時は逆に手で置きましょう。

頬骨のライン(Cゾーン)もしっかり磨き上げることで大人顔になります。

7)リップ

最後のリップでかなり印象が変わります。重ね塗りしながら立体感を出していくイメージです。
90年代香港美女風は、真っ赤なリップを使いましょう。マットっぽいタイプがおすすめ。重ね塗りになるので薄くとって、オーバー気味に塗っていきます。縁をとって塗っていくのが純欲風との違い。90年代香港美女風メイクではグラデーションにはしません。なので、リップライナー使ったほうがより立体感が出て、よりチャイボーグっぽくなります。

完成!さぁ、変身した緩苺ちゃんと一緒に漢服の試着へ。

気分は90年代香港美女・緩苺ちゃんのファッションショー


中国の伝統衣装・漢服に着替えた緩苺ちゃん。眼元の力強さ、唇の濃さが、いつもと違って大人っぽさをぐっと引き上げています。

元々、眼力が強い緩苺ちゃんですが、肌の白さ、眼周りの濃い黒、唇の赤さがよりはっきりして存在感を増しているのが伺えました。

2着目は漢服ではありませんが、チェック柄のアイドル風コーデ。背景紙と相まって、新作ファッション発表会みたいにバッチリ決まっています。これは、中華美女間で非常に流行っている背景紙を使った「芸能人風」写真の撮り方を再現しています。

メイクの黒、白、赤がはっきりしていて、目も大きく見えるので流し目も素敵♡

――初めての90年代香港美女風メイクはいかがでした?

緩苺:普段しないメイクだったので少し不安もあったけど、いつもよりも強い自分になれた気がして、自信がついた感じがしました。
アイラインと眉毛が特にポイントに感じたのでそこを意識することが大事かなと思いました。

――漢服とアイドル風の2着、それぞれテイストが全く違いましたね。それぞれ選んだ理由を教えてください。

緩苺:漢服はやっぱり定番なので着たかったです。青で清純さもありつつ、かっこよさもあり素敵な漢服でした!

もう1着は実際に中国の可愛い女の子たちが普段着ているようなものを着たかったのでこれを選びました。
高級感のあるセットアップでとても可愛かったです!

中国トレンドは、SNS「小紅書(RED)」をチェック

また、同日はLINさんがチャイナトレンドチェックにおすすめの“中国版インスタグラム”「RED」をおすすめ。日本のスマホでもアプリをダウンロードできます。

中国語がわからなくても、簡単なキーワードをGoogle翻訳で検索して打ち込めばお目当ての情報をゲット。

中国でもファッションリーダーとして活躍する中国アイドルや芸能人のリアルタイムのメイク方法を動画でも確認できちゃいます。
自分で追いきれない時は、LINさんのTwitterで最新トレンドを発信しているのでぜひチェックしてください。

「中国女子の呟き」LINさんに訊く中華メイクの魅力

――改めて、日本では中華メイクが流行っているのでしょうか?

LIN:私自身の認識にはなりますが、日本では2018年頃からYouTuber鹿の間さんがきっかけで「チャイボークメイク」が流行り、その頃は中華美女=キリッとした眉毛、跳ね上げアイライン、真っ赤なリップという印象が強かったと思います。それから中国コスメもパッケージが可愛いからと話題になったり、じわじわと浸透しているイメージを持っておりましたが、その熱は下がりつつあるとも言われていました。

しかし最近は、REDという講座でも紹介した“中国版Instagram”という日本でもダウンロード出来るアプリを通して、中国女子の美が日本に流入してきて、ネイルからメイク、ファッションがどんどん模倣されるようになったので、今一番熱い時期です。それこそ、昔にあった「made in chinaは全部製品が悪い」という固定概念も今の若い世代の中では少なくなっているので、中国コスメも手に取られやすくなっていると思います。

――中華メイクの魅力はどこにあるのでしょうか?

LIN:今、中国では美多元化しているので、チャイナメイクの魅力としては、沢山種類があるのも一つの大きいポイントです。自分の好きな雰囲気に合わせて、好きなチャイナメイクをピックアップできる事ですかね。あとはマインドの話になりますが、中国の女の子は「自分のためにメイクをする」という強い意思の持ち主が多いので、メイクでもその強い雰囲気が出ています。TwitterやInstagramで沢山発信しているので、興味がある方は是非見てみてください!

――今回のリアルイベントの手応えをどう感じていますか?

LIN:「チャイナが大好き!」「漢服をずっと着てみたかった」という、中国に興味をお持ちでご来場される方が多く、漢服体験や中華メイク講座に目を輝かせて参加してくださっている姿に本当に感動しました。半日開催なのにトータルでなんと90名ほどの方が参加してくださったので、イベントを開催してよかったなと思いました。コロナ禍実際に中国にいけない環境下、こういうリアルに中華トレンドを体験できる場は中々ないので、今回共催してくださった北京語言大学東京校様には大変感謝しています。普段はSNSを通してのコミュニケーションだったので、こうして直接皆さんの中華愛を伺えるチャンスは本当に貴重なので、今後はSNS発信に加え、リアルの場でも皆様が中国に興味を持つきっかけを引き続き作っていきたいと思っております。

イベント撮影:乃木章(Twitter:Osefly

この記事を書いた人

「原宿POP」のライター・カメラマン。中国語が得意。2019年に中国ロリータ服に出会い、その多様性と華やかさに惹かれる。市場の成長が著しい中国ロリータブランドやモデルがカンフル剤となり、日本でもロリータファンが増えればと、中国ロリータの取材に注力している。Twitter:@Osefly

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