Y2Kと平成ギャルファッションは似ているようで真逆!アームウォーマーはY2Kなのか?問題について

2022年08月31日 | アパレル

こんにちは、原宿系イラストレーターの江崎びす子です!

ここ最近、Y2Kや平成ギャルといった言葉が流行する中で
アームウォーマーとルーズソックスはすっかりZ世代の女の子の鉄板アイテムになりましたね。

ただ、メディアでY2Kや平成ギャルが語られる中で
その当時を見てきた人間からしたら
「これってY2Kなの?」「これって平成ギャルなの?」「なんかいろいろとゴチャゴチャになってない?」と、感じる事もしばしば…

というわけで今回はY2Kファッションと平成ギャルの違いを中心にお話したいと思います。

Y2KはアメリカのYear 2000ファッションの事


まず、前提としてY2Kは
“アメリカの2000年代ファッション・カルチャーを指すスラング”ですので

これを日本の2000年代ギャルファッションと混合してしまうと当然ギャップが生じます。

2000年代初頭のアメリカは
パリス・ヒルトンやブリトニー・スピアーズ
ビヨンセ(デスティニーズ・チャイルド)
ジェニファー・ロペスやリンジー・ローハンなど

多くのLAセレブたちが独自のファッションセンス、ヘアスタイルをパパラッチの前で披露する事でゴシップ誌を華やかに彩り
ティーンエイジャーたちに多大なる影響を与えてきた時代。

映画では「ミーン・ガールズ」「キューティー・ブロンド」「プラダを着た悪魔」など
オシャレやファッションをテーマに置いたヒット作が生まれ

「チャーリーズ・エンジェル」で
ガールスカウトからレーサー、アメリカンポリスまで
様々なコスプレを披露したキャメロン・ディアス

「ワイルドスピード」でド派手なビビッドピンクのバービーカーに
バイオレットのヘソだしキャミソールと
ピンクのボンテージワイドパンツをきめこみ
“これぞY2Kストリートスタイル!”と言わんばかりの
模範解答を披露したスーキー役のデヴォン青木など

作品の中に登場するハイセンスなキャラクターたちが若者から絶大な支持を集めました

Y2Kファッションは日本のギャルではなく
過去にLAを中心とした若者がお手本にしていたセレブファッションや当時のバービールックを指すのです。

ルーズソックスなどを中心に再ブーム中の平成ギャル

しかし、Y2Kファッションと日本のギャルファッションは混合して語られる事は仕方のない事だと思います

なぜなら、2000年代初頭のギャルや、当時のポップティーンなどのギャル雑誌も
アメリカのLAファッションから多く着想を得ていたからです。

ただ日本のギャルたちはLAセレブから受けた影響をエッセンスとして取り入れ
さらに独自のファッションへと変貌させていきました。

90年代から流行し、ギャルの鉄板アイテムである”ルーズソックス”も
アメリカではなく日本のみで流行っていたという点において
Y2Kではなく平成ギャルファッションと呼ぶにふさわしいと感じます。

では、日本の平成ギャルファッションとLAのY2Kファッションにはどんな違いがあるか

Y2Kはポップでラフ、平成ギャルは機能性より派手と盛り重視!

Y2Kファッションと言えば
ポップな花柄、ヘソだしキャミ、デニムのワイドパンツ、ホログラムやビビッドピンクなアイテムといったバービー系アイテムが目立ちます

基本Y2Kファッションは動きやすい末広がりのパンツにミュールサンダルなどが多く

色彩から派手に見えるだけで実際にはゴテゴテしてないんですね。

一方で日本の平成ギャルファッションは

10cmの厚底サンダルorブーツに、指の長さよりも長いスーパー鬼ロングネイル、上と下で3枚重ね付けしたつけま、ハイブリーチした白に近い髪を腰の位置まで伸ばしてさらにエクステで毛量増し増しなど

とにかく過剰に盛って盛って盛りまくる

“デコ”と”盛り”が何よりも重要され
動きやすさや機能性なんてものには全く縁が無いのです

このように
アメリカ産のY2Kファッションと
日本産の平成ギャルファッションは比較してみると
ざっくり同じ2000年代として語ってしまうには
あまりにも違いや差があります。

今流行りのアームウォーマーって、Y2Kなのか問題。


そんな中、今注目を集めているファッションアイテムがアームウォーマー。

日焼け対策として昔からずっと女性たちに親しまれていた”アームカバー”とは違い

ルーズソックスに近い見た目をしたクシュクシュ感のあるものが今巷では大人気です

このアイテム、メディアではたびたびY2Kアイテムとして取り上げられているのが
原宿系の子達はちょっぴりひっかかりますよね?

なぜならアームウォーマーって、海外ではあまり流行っておらず
どちらかと言うと日本では原宿のパンク系orサイバー系の子くらいしかつけてないアイテムだったからです

PUNK ROCK系orサイバー系のアイテムだったアームウォーマー


アームウォーマーは2000年代にパンクロックやEMOファッションを好む子達が
つけていたアイテムとして浸透していきました

ニット素材でルーズな作りのボーダーやドクロ柄、ベルトや安全ピンがついたものはゴス系が好きな子達の間で流行り

二の腕まで隠れるロングで蛍光色のタイトめなものや、メッシュの網目状のものはサイバー系を好む子の間で流行っていました。

それがここにきて、アメリカ産2000年代ファッションの総称であるY2Kの中に混合してメディアで語られるようになったアームウォーマー。

実際には2000年代のアメリカではアームウォーマーはあまり流行しておらず

強いて上げるとすれば
歌手のアヴリル・ラヴィーンが一瞬片腕にはめていた程度です。

そのためアームウォーマーはPUNK ROCK系やサイバー系アイテムというイメージが、日本でも海外でも世界共通で根付いていたのです。

日本の平成ギャルの間でも、蛍光色のアームウォーマーを取り入れていた子はごくわずかで

それよりバングルや細い輪っかのブレスレットの重ね付けが主流でしたので、ほとんど流行っていたとは言えません。

かつて青文字系の子達がキッカケでここまで世間に浸透したアームウォーマーが
急に流行りに乗ったY2Kと言われるとモヤっとするのはそのためだと思います。

今の若者に流行っているファッションはY2K、平成ギャル、原宿系、その全てを混合したハイブリッド型

そんな様々なリバイバルファッションが流行る中
令和時代の若者のファッションは

ハイトーンの髪、ヘソだしルック、ミニスカート、ルーズソックスorレッグウォーマーにアームウォーマー、厚底といった

Y2K、平成ギャル、原宿系を全て混ぜ合わせたスタイルになりつつあります。

(参考イラストはさらに今流行りの水色サブカル系に寄せました)

思えば平成は、ルーズソックスが流行っていたとは言え
令和時代ほどカラフルなバリエーションはありませんでした

アームウォーマーも原宿系の間でしか流行っていなかったものが、シンプルかつオシャレに合わせられるものや、パステルカラーのものなども増え令和時代に誰もが身につけやすいアイテムになってきています

こうしてみると、リバイバルファッションとは言いつつも
平成2000年代には無かった新たな選択肢が増えた令和時代は
ファッションを楽しみたい子たちにとってとても自由に、さらに手軽に幅広いオシャレができる時代になったのであろうと思います。

それはもはや、Y2Kでも平成ギャルでも原宿系でもなく
新たな令和時代のファッションの誕生と言えるかもしれません。

江崎びす子

この記事を書いた人

イラストレーター、漫画家、モデル 代表作「メンヘラチャン」 "病みかわいい"カルチャーを国内外問わず発信し続けるクリエイター Twitter:@Bisuko_Ezaki @BisukoEzaki / Instagram:@bisukoezaki

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