中国ロリータ愛好家が魅せられる日本と中国の伝統衣装!着物と漢服どちらを着てみたいですか?

2020年12月15日 | アパレル
乃木章
Loadingいいね

日本と中国の伝統衣装を比べてみました

日本の民族衣装といえば和服(着物)。中国の民族衣装といえば漢服です。

服飾史学者の小池三枝さんによれば、「和服」という言葉は、明治時代に西洋の「洋服」に対して従来の日本の衣服を表すために生まれました。「着物」という言葉も単に衣服を表していたのですが、幕末に洋服が移入されたことで“日本の着物”という意味に置き換わり、現代では「着物」は羽織りもの指す言葉として定着しつつあります。

対して、漢服は中国の夏朝(紀元前1900年頃-紀元前1600年頃)から明朝(1368年-1644年)まで漢民族が代々着用している伝統的な民族衣装です。奈良時代(710年〜794年)の日本の着物も、中国・唐朝の漢服の影響を受けていると見られます。

昭和時代の政策をきっかけに、着物を着る日本人が少なくなった

日本の着物の歴史のおおよそな変遷を見ていくと、十二単(じゅうにひとえ)などの平安時代に確立された皇族・貴族の特別な衣服を除いて、武家が政権を握った鎌倉・室町時代(1185年〜)には庶民の服からできた直垂(直垂)が武家の礼服になり、江戸時代(1603年〜)になると簡略化されて、肩衣(かたぎぬ)と袴(はかま)とを組み合わせた裃(かみしも)が定着しました。江戸時代の庶民の間では小袖が流行し、歌舞伎の人気役者の服飾を真似して絢爛豪華なデザインがどんどん生まれました。

幕末以降に洋服が日本に移入してからも着物は日本の主流の装いでしたが、大きな変革は昭和時代(1926年-1989年)。
まず、1940年に政府が「国民服令」を施行したことで、男性用の正装として洋服(背広服)が定義され、民間業者で大量生産されて国民に配給されました。

次に、日米開戦翌年の1942年に、材料の布節約を狙いとした女性用の新しい様式の服を婦人標準服が発表。洋服の特徴を持つ「甲型」と、和服の特徴を持つ「乙型」があり、こちらは各家庭で余剰布や古着を原料に自家裁縫で作り直して着るようになりました。

1945年以降の終戦後も安価で実用的な洋服洋服が定着。和服が高価で着付けが大変なのもあり、和服を普段着とする人は徐々に減っていったのです。

満洲人が建国した清王朝、中華人民共和国建国の影響で漢服を着る人が減った

中国最後の王朝である清(1612年-1912年)は、満洲人・ヌルハチによって建国されました。それまでの漢民族やモンゴル人たちを支配下においた清王朝は、髪を剃って満州族風の辮髪(べんぱつ)にし、服も満州族風に替える「剃髮易服」を実行。漢民族は満洲服を強制的に着用させられ、漢民族本来の服文化を禁じられたのです。

清王朝が繁栄し、漢民族にも満洲教育を受けた世代が増えたことで、満洲服が定着しますが、漢民族意識の強い中国中部・南部では漢服を着る人が多くいました。さらに、清王朝末期の辛亥革命で、西洋列強の侵略と支配が中国全土に浸透して、西洋服が急激に流入するようになります。
第二次世界大戦を経て、中国の政権が中華人民共和国に移ってからは、人民服が推奨されるようになります。

このように漢服文化は衰退したのですが、21世紀に入ると自国の伝統文化に関心を寄せる若者が増え、「漢服復興運動」が広がりました。中国人民にとって漢服は中国数千年の文化への親しみとアイデンティティーの模索であり、現代では漢民族伝統の冠婚葬祭だけでなく、晴れやかな場や日常的に漢服を着る人が増えています。
また、現在は中国の春秋戦国時代から最後の朝廷清代までを舞台にした武術アクション「武侠」の小説やドラマ、アニメ、ゲームが人気です。
漢服を製作販売するブランドも増え、漢・唐・宋・明時代の伝統的な漢服と、日常生活に適した実用性とデザインを改良した2タイプがあります。

中国ロリータ愛好家のRokaちゃんが漢服と着物を着てくれたよ


Roka
中国ロリータブランド名:ZJstory

プロフィール

現在は日本に住むアニメやゲームが大好きなRokaさんはロリータ愛好家です。日本と中国のアニメ・ゲーム作品の影響でコスプレや制服、着物、漢服の作品もSNSに投稿しています。髪型やメイク、ソックスや靴、髪飾りなど、衣服との組み合わせが上手で着こなしが本当に綺麗です。

この秋に念願の着物紅葉撮影と漢服ススキ撮影をしました。

Twitter:@rokasann
Instagram:rokadesu
Weibo:-Roka様-

着物

ヘアメイク:Miyako 霊子@miyako_cheng

ブランド名:江户和装工房 雅 (浅草站前店) 着物レンタル 江戸和装工房雅(雷門店)

※「麗Yer’s」茨城県・偕楽園のコスプレイベントに参加しました。2016年から日本各地にある通常は撮影申請が難しい貴重な場所でのコスプレイベントを定期開催しています。

麗Yer’s:公式サイト
偕楽園:観光いばらぎ

漢服

ブランド名:菩提雪传统服饰

※「COSNAVI(コスナビ)」静岡県・朝霧高原ススキノの撮影イベントに参加しました。コスプレイヤー様、カメラマンの皆様にもっと喜んで頂きたい!驚かせたい! 最高の撮影ロケーションを提供するイベントをご案内。

COSNAVI(コスナビ):公式サイト

ロリータ愛好家のRokaちゃんが惹かれる漢服と着物の魅力

――今回着た漢服はどの王朝のデザインですか?

Roka:明王朝です。


――中国では漢服はいつ頃から流行していますか?

Roka:5〜6年前だと思います。まだ今ほど漢服が流行していなかったので、撮影のために漢服で歩いている私を見て、周りはドラマの収録だと思ったようです(笑)。なので、その時から私は日本人が伝統衣装である着物をしっかり保管しておき、特別な日にふさわしい場所で着るのを羨ましく感じました。街中で着物を着て歩いても奇異な目で見られませんし。しかし、この数年で中国の漢服文化も変わって、国による大型の漢服文化活動も開催されるようになりました。なので漢服は以前よりも流行しています。


――中国人女性の着物に対するイメージはどのようなものですか?

Roka:着物と聞いて連想するのが、夏の花火大会の浴衣、京都の昔ながらの街並みに佇む古典美人です!

――今回の着物撮影では、どうして花魁をテーマに選んだのですか?

Roka:ロリータ愛好家ですから、豪華絢爛なコンセプトが大好きなんです。花魁は装飾品が多く、着物もゴージャスだから選びました。

撮影:乃木章 @Osefly

この記事を書いた人

乃木章
「原宿POP」のライター・カメラマン。中国語が得意。2019年に中国ロリータ服に出会い、その多様性と華やかさに惹かれる。市場の成長が著しい中国ロリータブランドやモデルがカンフル剤となり、日本でもロリータファンが増えればと、中国ロリータの取材に注力している。Twitter:@Osefly

新着記事