万鬼夜行「万鬼夜行 4th ONE-MAN LIVE【境界線のRevolution】」公演レポート!

全メンバーがVtuberとして活動をする、新感覚のロックバンド・万鬼夜行。メンバーは、音夜叉タナト(Vo)、音夜叉モロ(Vo)、花咲ジェスター(G)、霧闇サナカ(B)、一本下駄カルラ (Dr)、rig(DJ)、まるたろう(イラストレーター)の7人。YouTube上に公開した動画が、次々と大バズり。万鬼夜行は、音楽系VTuberの中でもとくに秀でた人気と支持を得ている。これまでにも、VTuberを集めた音楽フェスの開催から、リアルでのイベントライブ、さらにワンマン公演も3回行ってきた。
万鬼夜行は、9月13日に六本木unravel tokyoで、通算4回目になるワンマン公演「万鬼夜行 4th ONE-MAN LIVE【境界線のRevolution】」を行った。当日は、2部構成で開催。第1部は「AcousticStage」、第2部は「BandStage」と、2つのスタイルで実施。ここでは、彼らが遺憾なく本領を発揮した第2部「BandStage」公演の模様をお伝えしたい。

ファンタジックかつ神秘的でエレクトリックなSEが流れだす。メンバーの登場に合わせて、フロアから次々と上がる歓声。SEが躍動するのにあわせて、夜行者(ファン)たちの感情も高ぶりだす。その音へ導かれるように音夜叉モロと音夜叉タナトがステージの上へ姿を現した。そして‥。
映し出されたカウントダウンの映像にあわせて夜行者たちの上げた「3.2.1」の声を合図に、この場に新たな革命を起こそうと、音夜叉タナトが声を高らかに歌いだす。ライブの幕開けを飾ったのが、この日のタイトルへ記した「境界線のRevolution」の言葉に相応しい、革命が起きそうな豪快で大胆なロックナンバーだ。音夜叉タナトの歌を支えるように、でも、力強く声を投げつける音夜叉モロ。楽器陣も、荒ぶる音をぶつけて2人を支える。いや、2人の背中をグイグイ押していた。歌詞に綴られた思いにあわせて、2人の声も巧みに表情を変えてゆく。その様にも心惹かれたが、それ以上に、この場に新たな革命を起こそうと、メンバーが一丸となって歌声や演奏を力強く叩きつける姿に興奮を覚え、胸が熱く奮い立っていた。
続く、アッパーなポップチューンでは、音夜叉タナトと音夜叉モロが、夜行者たちの気持ちを代弁するように、「好き」の気持ちを大胆に伝えてきた。2人が、口説くような仕種で「好き」の言葉を口にするたびに、夜行者たちのハートが破裂しそうな勢いで膨らみだす。6人の積極的なアプローチを受けるたびに、手やペンライトを振りながらも、ドキドキと高鳴る鼓動を全身で感じずにいれなかった。

MCでは、「ワンマンは1年に1度開催。間もなく4周年を迎えるが、体感的には数ヶ月程度」と語っていた。みんなマスク越しだが、その声や仕種からイケメンぶりが見えてきたのも嬉しい。この日は、衣装も新調。今回のワンマン公演を通して、万鬼夜行がどんな革命を見せるのか、これからの展開がさらに楽しみになってきた。
身体を激しく揺さぶる轟音が鳴り響いた。3曲目に万鬼夜行は重厚でヘヴィグルーブな楽曲を歌い奏で、観客たちの騒ぎたい気持ちにさらに火を付けた。ズンッと芯まで響く重く圧の強い演奏に身体は揺れながらも、2人のエモーショナルな声に心はずっと奪われていた。感情を揺さぶる彼らの歌声や演奏に刺激を覚えるごとに、夜行者たちが大きく手を揺らす。そのたびに、目の前から現実が消えてゆくようだ。
華やかな音楽で夜行者たちの身体を跳ねさせようと、万鬼夜行はファンキーなパーティーロックチューンを4曲目に演奏。心踊らせる演奏に刺激を受け、フロア中の夜行者たちが絢爛豪華な宴の中へ飛び込み、無邪気にはしゃぎだす。曲が進むたびに、気持ちも身体も跳ねる。このまま一緒に絶頂の世界へイッてしまいたい。
『逃避行』で万鬼夜行は、荒々しく攻めた演奏と雄々しい歌声で、ふたたび感情と感情をぶつけあう場へ夜行者たちを連れだした。曲を重ねるごとに気持ちを強く揺さぶる演奏を通して、この場にいる全員を、メンバーらは魂と魂がぶつかり合う熱狂の渦へと引き込んでゆく。間奏で見せた花咲ジェスターのギターソロも、激しくエモーショナルだった。

次のブロックで彼らは、夜行者たちからのリクエストに応えてメドレーコーナーを用意。2人のハモる歌声の魅力に酔いしれた楽曲からスタート。音夜叉タナトと音夜叉モロの甘い歌声に気持ちを寄り添える夜行者たち。本下駄カルラの叩いたドラムカウントを合図に、一気にテンポとテンションをアップ。続く曲では、夜行者たちと声を交わしながら、一緒に爆上がる。さらに勢いを上げるようにアップチューンをぶつけ、彼らはこの場の空気をさらに熱くしていった。ともに上がり続けるこの感覚が、本当に気持ちいい。このメドレー、曲を重ねるごとにテンポも感情も加速するように上げてゆくところが最高だ。さらに次の曲では、夜行者たちと一緒にライブのクライマックスのような一体化した景色を作りだす。最後に万鬼夜行は激しく跳ねた楽曲を届け、夜行者たちの身体も心も大胆に跳ねさせた。本当に一瞬のような、でも、ずっと気持ちを騒がせ続けたメドレーだった。熱狂の園の中、このまま淫らに騒ぎ続けていたい。

表情を塗りかえるように、万鬼夜行は7曲目にゆったりとした楽曲を演奏。ともに熱狂をむさぼるのも魅力だが、楽器陣の奏でるスケールの大きいミドルでメロウな演奏の上で、音夜叉タナトと音夜叉モロの抑揚に富んだ甘い歌声にどっぷり浸れたのも嬉しかった。一つ一つの言葉を心の内で大切に噛みしめながら、でも、雄々しい声で、2人はこの場に雄大ながらも切なさの匂う景色を描くように歌っていた。その歌声に、心がずっと涙で濡れていた。
花咲ジェスターの爪弾くギターの音と本下駄カルラの叩くリズムを合図に、今にも心が壊れそうな声で音夜叉タナトが切ないバラード曲を歌いだした。音夜叉タナトの歌声を受けて、音夜叉モロもまた心苦そうに歌う。サビで2人が歌声を重ね合わせたとき、胸が強い悲しみで殴られた。もどかしくて切ない思いを、2人は叫ぶような声にして歌っていた。行き場のないその思いを、楽器陣がさらに悲しみの色に深めてゆく。心が痛い…。それくらい、本気で気持ちを揺さぶった歌声や演奏だった。

中盤には、「rigの企画コーナー」を実施。ここでは、イラストレーターのまるたろうも参加。行ったのが、「ジェスチャーゲーム」。このゲームでは、メンバーを2チームに分割。下手チームが、音夜叉タナト、花咲ジェスター、霧闇サナカの3名。上手チームが、音夜叉モロ、本下駄カルラ、まるたろうの3名。ゲームは、rigが背景のスクリーンに映し出した質問の動きを夜行者たちがジェスチャーし、それを見て、それぞれのチームが答える形で行われた。
下手チームに出されたお題が、「ゾウ」。夜行者たちが制限時間20秒の中、それぞれにジェスチャー。それを見た下手チームはすぐに答えを察知し、正解。上手チームのお題は、「にわとり」。こちらもすぐに理解したはずだが、まるたろうの答えが、「コケ」。確かに合ってはいるけど、改めて言い直して「にわとり」と正解。両チームとも正解したので、それぞれのチームを代表し、霧闇サナカと本下駄カルラが夜行者たちとそれぞれにジャンケンをし、勝ち残った人にサイン入りグッズをプレゼントしていた。

ライブも後半戦となる9曲目へ。始まりを告げたのが、英詞ナンバー。音夜叉モロがクールに歌いだすと、音夜叉タナトがその温度感をしっかりと受け継ぐ。楽曲が躍動するのに合わせて、2人の凛々しい歌声にも次第に熱が加わりだす。駆けるスリリングな楽曲の上で歌声にエナジーを込めながら、2人が突き刺すように言葉を繰り出してゆく。クールでスリリングな演奏と歌声が、張りつめた楽曲にヒリヒリとした刺激を与えていた。
花咲ジェスターのギターの演奏を合図に、変拍子を魅力にした楽曲が跳ねだした。荒々しく駆ける楽曲に乗せ、2人が次々と早口で言葉を投げつけ、楽器陣が跳ねた演奏を繰り出し、夜行者たちの身体をずっと飛び跳ねさせてゆく。トリッキーな曲だろうと、夜行者たちの気持ちや身体を心地好く跳ねさす、卓越したその技術と技はさすがだ。
雄々しく歌いあげる音夜叉モロの声から、楽曲がスタート。11曲目になるこの歌では音夜叉モロをリードに、音夜叉タナトが思いを受け取る形で歌唱。こちらも、跳ねた重厚な演奏に乗せ、2人が、感情の奥底まで燃え広がるような声で雄々しくせまっていた。マイクを突き上げて歌う2人の姿が勇ましい。メンバーらが身体を揺らすたびに、場内でも、夜行者たちが身体を縦に縦にと揺らし続けていた。

ここで、花咲ジェスターの足がつるというハプニングも。MCでは音夜叉モロが、前回のワンマン公演のときから12kg痩せたことを語っていた。
ライブも最後のブロックへ。叩きつけたのが、万鬼夜行のオリジナル曲の中でもひと際人気と支持の高い『STORY』だ。派手な音を振りまきながら楽曲が駆けだすのに合わせて、フロア中から次々と熱い声が上がる。メンバーたちも熱を上げて駆けだした楽曲に身を委ね、気持ちが騒ぐままに声を張り上げる。2人の歌い手が煽るたびに、夜行者たちも声を張り上げて騒ぐ。間奏では、花咲ジェスター、霧闇サナカ、本下駄カルラとソロ演奏を繋げば、その様を、両手にペンライトを持ったrigが煽っていた。曲が進むにつれ、熱と輝きを増してゆく。とてもエモくて熱い、気持ちを絶頂へと連れ出す歌や演奏だ。

止まることなく、ライブ空間に熱狂を作りだす楽曲へ。演奏が爆上がるのに合わせて、夜行者たちも雄々しい声を上げて騒ぎだす。万鬼夜行と夜行者たちが一緒に熱狂に向かって声を張り上げて暴れる。荒ぶるこの気持ち、思いきり爆発させないと終われない。場内の夜行者たちが、2人と歌声を交わしあえば、花咲ジェスターのギターソロに合わせて身体を折り畳む場面も誕生。いつしか大勢の夜行者たちが、メンバーらへ向けて両手を高く捧げながら彼らと一緒に全力で歌い、ともに熱狂を求めあっていた。
最後に万鬼夜行は攻撃力満載の楽曲を叩きつけ、この場に生まれた勢いをさらに加速しながら、一緒に限界を超える勢いで暴れ騒いでいった。夜行者たちも後悔など微塵も残すことなく、メンバーらとともに、気持ちを裸にしてはしゃぎ続けていた。

アンコールからは、まるたろうもライブに参加。彼らは、万鬼夜行の愛らしさやかわいい面を見せようと、アンコールの1曲目に、まるでアイドルソングのようなかわいい曲を披露。2人はチャーミングな仕草も見せながら、少し甘えたそぶりで歌っていた。2人のかわいらしさを、ファンキーでパーティーな演奏が盛り立てる。その様を、まるたろうとrigがペンライトを振って、さらに盛り上げていた。フロアでも、大勢の夜行者たちが身体や両手を揺らし、一緒にかわいらしさをアピール。みんなで一緒にKawaiiを作りあげる、甘いけどノリノリの一体感に胸がドキドキしっぱなしだった。

「4回目のワンマンライブ、まだまだここは途中経過の通過点。ここから、もっと頑張っていきます。」(音夜叉タナト)
最後に万鬼夜行は、グループの始まりを告げた楽曲を叩きつけ、フロア中を拳やペンライトが突き上がり、荒ぶる声が飛び交う熱狂の景色へ染めあげた。メンバーたちも気持ちを前へ前へと押し出す勢いで、夜行者たちとガチでバトルしていた。そこには、ライブのクライマックスに相応しい感情と感情を、魂と魂をぶつけあう様が生まれていた。まさに、革命に相応しい光景だ。さらに一段レベルアップし、ネクストステージへと上がった万鬼夜行と夜行者たちの姿が、そこにはあった。一体化した景色をみんなで作りあげたこの日のライブ、ほんと、「ありばんきー!!」だったよ。
最後に新たな発表を。万鬼夜行は、メンバー全員の「生誕ファンミーティング」を年内から来年にかけて行うと発表。また身近な距離で彼らに触れる機会が生まれたことが本当に嬉しいし、喜ばしい。

TEXT:長澤智典
INFORMATION
RockonV
全曲バックバンドと出演する生演奏のVtuberライブイベント
https://x.com/rockon_v/status/1962455400177127815?s=46&t=fx6cn8DS3zqmZQ0D4ikS_w
万鬼メンバー生誕ファンミーティング
詳細は追って公式アカウントより発表
https://x.com/yakoshaofficial?s=21&t=fx6cn8DS3zqmZQ0D4ikS_w
池袋RED-Zone ANERIS
「ジェスター生誕祭」
2025年11月1日(土)
「サナカ生誕祭」
2025年12月22日
「モロ生誕祭」
22026年3月6日
「カルラ生誕祭」
2026年4月30日
「タナト&まるたろう生誕祭」
2026年7月7日
「rig生誕祭」
2026年9月4日
逃避行/万鬼夜行
STORY/万鬼夜行
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Vo.音夜叉モロ(MORO OTOYASYA)
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Vo.音夜叉タナト(THANATO OTOYASYA)
https://x.com/Banki_thanato
Gt.花咲ジェスター(JESTER HANASAKI)
https://x.com/Banki_Jester
Ba.霧闇サナカ(SANAKA KIRIYAMI)
https://x.com/Banki_Sanaka
Dr.一本下駄カルラ(KARURA IPPONGETA)
https://x.com/Banki_Karura
DJ.rig
https://x.com/disrig_avenge
ママ(イラスト) : ○たろう。(MARUTARO)
https://x.com/maruta3333













