The Brow Beat LIVE 2021『Let’s play harevutai,shall we!?』ライブレポート!

2021年10月23日 | ピックアップ
原千夏
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2021年7月7日にTVアニメ『遊☆戯☆王SEVENS』の主題歌にも起用された楽曲「ハレヴタイ」でメジャーデビューをしたThe Brow Beatが、約1年7ヵ月ぶりとなる有観客ライヴを東京・Brillia HALLで行なった。The Brow Beat は、俳優の佐藤流司「Ryuji」が、PENICILLINのHAKUEIをツインボーカル&トータルプロデュースに迎えたバンドプロジェクト。2日間に渡り開催された“The Brow Beat LIVE 2021『Let’s play harevutai,shall we!?』”の最終日、10月1日の模様をリポート。


ピアノの旋律が荘厳な世界を醸しだすSEが流れ、会場にはライブならではの心地よい緊張感が走る。オーディエンスの手拍子が響くなか、女性の囁き声「Open Your Eyes」と共に、会場の高い位置に飾られたヴェネチアマスクのオブジェの縁に光が射しメンバーが登場。

サポートメンバーとなる演奏陣は、「バンドを組みたい」というRyujiの強い希望のもと、ギター・Narukaze、ベース・CHIROLYN、ドラム・かどしゅんたろう(Dr)と、2018年のプロジェクト結成初期から変わらないメンバーが揃いThe Brow Beatのグルーヴ感を生み出す。

SEが鳴り止むと、ハードなメタルコアサウンド「シンデレラ」からライブは幕を開けた。赤い照明とレーザーが交差し、1曲目から深淵に引きずりこむような圧倒的な世界感にオーディエンスは息を飲む。Ryujiが体を屈め低い姿勢で言葉の羅列を叩きつけシャウト。そこにHAKUEIの艶のある歌声、そしてテクニカルな演奏陣の音が重なり、会場は一気に轟音に包まれていく。

冒頭から、デビューシングル「ハレヴタイ」の曲を中心に、「シンデレラ」「Grind age」「ハレヴタイ」の流れで披露。アップテンポな「Grind age」では、RyujiとHAKUEIが上手下手に別れステージの前方で客席を見渡し歌い、『境界線を超えて光に飛び込め』と歌う「ハレヴタイ」では、歌詞の一節“誰のものではないキミのターン”で、Ryujiが軽く自身の胸を叩く仕草を見せる。

3曲を終え、軽いMCを挟んだ後は、さらに重厚感のある世界が繰り広げられた。後戻りの出来ない過ちや苦しみをつのらせた「Adam」で、お立ち台にうずくまるように歌うRyuji。深いところを突き刺すような重たいRyujiの叫びと、ガラスのように透明なHAKUEIの声が重なり深い悲しみを映し出した。

「ピッ、ピッ」という無機質な心電音と、和風の琴の音が印象的な「21グラム」。作詞をしたRyujiが「ネガティブな感情や思考など心の一番暗い部分を綴った」と語る通り、心をえぐるような側面を持ち、オルタナティブとミクスチャーサウンドを兼ね合わせた楽曲と、Ryujiの魂に問いかけるリーディングが「命」への必死の執着を感じさせる。歌い終わり、全てを出し尽くしたように脱力をするRyujiがステージにたたずむ。

ここで一旦、HAKUEIがステージを離れる。1人になったRyujiがバラード曲「灯籠流し」を届けた後は、サポートメンバーと軽快なMCを交わす。2デイズの初日であった昨日のライブから、今日にかけて何をしていたかという話題に。「よく寝られた」というCHIROLYNに同意し、「夜はサーモンを食べた」とRyujiが話すと、健康的な食事をとれて寝られたことに安堵するファンから愛情の籠もった拍手が起こる。これに「サーモンを食べてなんで拍手?」とRyujiが笑いで切り返す。

また、コロナ禍でライブが出来なかった時間を振り返り「ずっと昨日考えていたことがあって、世の中って理不尽だと思うんです。楽しいことって、自ら行動を起こさないと得られないじゃないですか? たとえば、映画を見る、舞台を見に行く、ライヴに行く、ゲーセンとか遊園地とか、必ず自分から行動を起こさないといけない。でも、悲しいことって何もしなくてもあるんですよね。楽しいことは行動を起こさないと9割9分9厘、何も起こらないのに、(たとえば)家族が病気になったとか、友だちに裏切られるだとか、寝っ転がってるだけでも悲しいことは起きるなって。だけど、今日ここに来てくれている人、そして配信を見てくれている人は楽しむための行動をしているわけだから」と語り、最後は熱っぽく「つまり何が言いたいかって言うと楽しんでください!」と言葉を投げかけた。

「いけるか!!! いくぞーー!!!」のRyujiの叫びが合図となり、中盤はロックナンバー「BLACK SHEEP」「パラノイド・スター」で一気に加速。縦ノリのアップテンポなリズムに、自然とオーディエンスも全身でリズムを刻み会場全体に一体感が生まれる。楽曲の掛け合い部分では、Ryujiが軽くジャンプして客席を煽ったり、ヘドバンをしたり、ギターの鳴風と向き合って音でじゃれるなど、今までのダークな世界観を一蹴。楽器陣もステージの前方に飛び出し華やかなステージングを見せ、CHIROLYNは床に寝転がりベースをかき鳴らすなど、全員が自由に音楽を楽しんだ。

後半戦では、メンバー紹介でHAKUEIも戻り、Ryujiの「汗かいて行きましょ!」の掛け声でダンスナンバーが続く。ファンクでダンサブルな「沙羅羅羅」で、Ryujiが「跳べ跳べ!」とアオると会場には無数のコブシがあがり、続くジャジーで妖艶な色気をまとった「CLOWN」ではHAKUEIとRyujiが目を見合わせ掛け合いを披露。さらに「今からぶっ飛ばすからな!」と勢いを増す場内には、アッパーな「サザンクロス」が届けられ、タイトなギター、うねるベース、重たいドラムが音の渦を生み出し、Ryujiもシャウトで盛り上げる。

Ryujiが「今日は人生の中で5本の指に入るくらい楽しい」と小さく本心からのつぶやいた後は、本編ラストの「光のアルペジオ」。世界が開けるような暖かな楽曲に、自然と心が解きほぐされていく。HAKUEIは、オーディエンス1人1人に言葉を届けるように客席に目をやり小さく頷きながら歌い、Ryujiは両手を広げ会場全体の熱を受け止める。

アンコールでは、先に登場したRyujiが、声量のある伸びやかな歌声で「アイリス」を披露した後、HAKUEIを呼び込む。呼び込まれたHAKUEIは、同じ側の手足(右手と右足、左手と左足)を揃えたぎこちない歩き方で登場。Ryujiがさっそく「激緊張してるんですか?」と笑いでツッコむ。ライブとMCのギャップも彼らの魅力の1つだ。

Ryujiが「楽しいライブでございました。久々に人生楽しいなと思った気がします、昨日も当然最高でしたけど、今日も負けず劣らず最高でした。改めて、みなさんと一緒に歌える日を願って歌いたいと思います」と語り、儚い命だとしても“今を生きていく”ための願いを乗せた「睡蓮」を届けた。本来であればオーディエンスとの合唱になる場面で、Ryujiはオーディエンスに心で歌うように促し自身は歌わず耳を傾け、HAKUEIはその心の歌声に寄り添うようにマイクを口元から離しヴォリュームを下げて歌い続けた。

続くWアンコールでは、彼らのツインボーカルの原点ともなった「Snow White」、翼を広げるようにに2人が大きく手を広げた「日本」、息つく間もないほどの言葉が羅列されるハードロック調の「L.R」と、最後まで怒涛の展開でスピード感のある約2時間を駆け抜けた。最後は口々に「最高!」と言葉を交わし、一斉にドラム台からジャンプ!!

HAKUEIは「すごくみなさんの気持ちが伝わってきて、ステージ上もパワーをもらえて、良いレスポンスがとれた2日間だと思います、ありがとうございます。画面の前のみなさんもありがとうございます。ちょっと離れてるだけで同じ地球上なんで」と感謝を伝えた。 

そして、今回のライブで特筆すべきは、全編を通して心を救うために、生きることを願うからこそあえて自身の深い部分の、切なさ、痛みと向き合う方法を選んだアーティストRyujiの姿。すべてを出し切りドラム台に座り込み、掠れた声で集まったファンに感謝を伝えた彼は、全てを終えた安堵感のなか満面の笑みで会場を見渡し、サポートメンバーたちと手をつなぎ大ジャンプ。ライブは大成功のうちに幕を下ろした。

なお、今後の予定はまだ発表されていないが、サポートメンバーが「ツアーがやりたい」と希望を語り、HAKUEIも「特に(プロジェクトからの)インフォメーションはないんですけど、個人的に言いますとThe Brow Beatの曲作りしてます!」と言葉をつなげ、会場からは期待を込めた大きな拍手が沸き起こった。

Photo/菅沼剛弘
Text/原千夏

<セットリスト>
01. シンデレラ
02. Grind age
03. ハレヴタイ
-MC-
04. Adam
05. 21グラム
06. 灯篭流し
-MC-
07. BLACK SHEEP
08. パラノイド・スター
09. -Member Call-
10. 沙羅羅羅
11. CLOWN
12. サザンクロス
13. 光のアルペジオ

EN1
-MC-
14. アイリス
15. 睡蓮

EN2.
-MC-
16. Snow White
17. 日本
18. L.R

The Brow Beat

俳優・佐藤流司がアーティスト「Ryuji」として、結成したバンドプロジェクト。
ヘヴィ、オルタナティブで骨太なサウンドから軽快なロックまで、多種多様なRyujiの世界【The Brow Beat】を、PENICILLINのHAKUEIがトータルプロデュースする。

Official Site:https://thebrowbeat.jp/
Twitter:https://twitter.com/The_Brow_Beat
YouTube:The Brow Beat Official YouTube Channel

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この記事を書いた人

原千夏
音楽雑誌の編集。会報制作。WEBインタビューを中心に執筆中。犬が好き。Twitter:@sauzamei

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